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物語のある、ニューフェイスな文房具

2021.04.27 Tue

16番目の物語

コスメのようなルックスとトレンド感のある色味が魅力「w/U -watashi no sobani-」

取材・文:沼田佳乃 撮影:YUKO CHIBA

文房具メーカーのナカバヤシから2020年にデビューした「w/U -watashi no sobani-」。女性に寄り添うをテーマに、絶妙な色味を組みわせたバイカラーのメモや、透け感が美しい付箋など、ハッピーな気持ちになれるアイテムを展開しています。

仕事もプライベートもがんばる女性のための文房具

「仕事もプライベートも充実させようと頑張っている女性のための文房具を作りたい」。そんな思いから、2020年秋にデビューしたのが「w/U -watashi no sobani-」。事務用品が基軸であったナカバヤシが初めて試みるデザイン重視のブランドです。トレンド感を意識した色使いがとてもきれいで、会社、自宅、外出先でも、持っているだけで気分がアップする文房具に。機能面にもこだわりがあり、忙しい女性をサポートするちょっとした工夫も素敵です。現在は、A6スリムメモ、ミックス付箋、レターブックなど、7種全31品番がラインナップ。

ロゴの「w/U」に込められた開発チームの思いとは……?

文具メーカーのナカバヤシがつくる女性向けの新ブランドとは?開発チームのメンバーで、営業の押田さんと広報IR室の大西さんにお話を伺いました。

──初めに「w/U -watashi no sobani-」が誕生した経緯を教えてください。

押田 弊社には、ビジネスマン向けや学童向けのステーショナリーは充実していますが、女性にフォーカスした商品がほとんどありませんでした。その点を強化したいという思いから、営業も一緒になり商品の開発がスタートしました。今までは機能性を重視し、デザインは後回しでしたが、今回は「デザインを最も重視する」というのが命題でした。

── 「がんばるあなたに寄り添う文房具」をコンセプトにされていますが、どのような思いを込められているのでしょうか?

押田 働く女性というのは、仕事をして、家に帰ったら家事があり、お子さんがいらっしゃる方だと保育園の送迎などもあって……、なかなか一息つける暇がないと日頃から感じていました。そんな日常において、ちょっと癒しになるような文房具を作りたかったのです。

──具体的なターゲットも教えてください。

押田 社会人女性がメインターゲットです。オフィス、テレワーク、外出先の商談で使うメモなど、使いやすくて、そんなに派手じゃなく、電話口でメモしたり、買い物リストを書いたり、オンオフともに使えることをイメージしました。

──「w/U」のロゴに込められた思いは?

押田 「あなたのそばに寄り添える」という意味で、英語のwith youからきています。youの代わりに海外では一文字の「U」をよく使うと聞いたので、このロゴになりました。

その日の気分、服装、好きな色で選べる豊富なカラバリ

──「w/U -watashi no sobani-」のデザインは、インハウスですか?

押田 はい。企画部員が一つの商品ごとに専任担当となり、どういうものを作っていくかを考えていく方法をとっています。

──とてもきれいな色を使っていますね。デザイン面はやはりカラーリングにこだわったのでしょうか?

押田 はい、色味にこだわりました。カラーリングを6色展開にしたのは、その日の気分、好きな色、服装などに合わせて選べるようにしたいという思いも込めて。仕事でもプライベートでも使えるというのを念頭に、デザインはあくまでシンプルに、とにかくカラーリングにこだわりました。

くすみがかった色味、グラデーションカラーなど、今っぽい配色はコスメから着想を得ています。働く女性にどういうデザインだったら受け入れてもらえるかを考えたときに、ちょっとおしゃれな文房具にしたいなという思いがありました。実際におしゃれが好きな女性たちをリサーチしたところ、プレゼントでセンスのいいコスメブランドのネイルやリップを贈りあっていると聞いたんです。であれば、“コスメ風のデザイン”にしたら受け入れられるのかもしれないというところで、今にいたります。ちなみに、アイテムのブラックの部分はコスメやネイルのキャップをイメージしたものです。

ただ、コスメと違って文房具は年間を通して販売するので、夏っぽい、秋っぽくなり過ぎないよう、トレンド感を取り入れつつも季節感は出し過ぎないように気をつけました。

──それでは、機能面でのこだわりも教えてください。機能面にも優れているのはナカバヤシならではのポイントなのではと思います。

押田 メモに使っている2.5mm方眼罫線は弊社の手帳「グリットダイアリー」でも使われています。図もかけるし、普通の罫線としても使える、かなりフレキシブルな罫線です。

付箋も、下の文字が透ける半透明の紙を採用しているんですが、これも弊社の既存アイテム(ほのかに透ける紙のフセンシ)がベースです。もともとは真っ白い付箋紙ですが、それに色をつけたらかわいいんじゃないかと思いつき生まれました。ある程度マスキングしながらも、下の文字はしっかり読めるので、手帳やガイドブックなど情報を隠したくないときにかなり使い勝手がいいです。

──7種全31品番と豊富なラインナップの中で、お気に入りの商品を教えてください。

押田 2種メモのネイビーがお気に入りです。基本的には家に置いていて、todoはやることをどんどん書き出す。仕事のことも書いたりするんですが、休みの日に済ませたい用事や買っておきたいものとかも書いています。反対の方眼側はメモとして。買い物メモとして一番使っています。

大西 お気に入りは付箋です。すごくきれいな色なので、見ているだけでもテンションがアガります。いつものメモには普通の付箋を使っているんですが、誰かに何かをあげたり、旅行に行ってきた時におみやげを机にポンって置いておくだけだとちょっと不格好ですけど、四角の付箋にメッセージを添えて貼ったりして。おしゃれに、きれいに、ここぞという時に使っています。

──それでは最後に一言お願いします。

押田 基本的にはノートなど自社として製造ラインがある紙製品が基軸になりますが、今後は追加アイテムとしてそれらをまとめるポーチ、ファイルなど生活一帯を支えるようなアイテムへの展開も考えています。 「働く」というのはかっちりとしたイメージがまだ残っている部分もありますが「w/U-watashi no soba ni-」を使うことで働きながらも色使いを楽しんだりすることで、心の余裕が生まれるきっかけになればうれしいです。

文房具ギャラリー

A6スリムメモ
細長いと驚かれることの多い「A6スリムメモ」は、横に開いていただくとちょうどキーボードの前にハマるんです。最近は自宅の省スペースで仕事をされている、狭いデスクなどで仕事をされている方も多いと思うので、キーボードを打ちながらメモをとりやすいよう細長くしました(押田さん)

A7ブロックメモ、A6二種メモ
真っ先に決まったのが「A7ブロックメモ」です。天のり綴じのメモはペリペリッとはがせて日常でも使いやすい。忙しい女性が片手で持ってさっと書けるよう“手のひら”に収まるサイズにしました。「A6二種メモ」は、方眼とTODOリストが1冊で使える仕様になっていて、TODOリストを見ながらメモが取れる。何冊も持ち歩くとどこで何書いたかわからなくなってしまうので1冊2役だと便利かなと。それから、TODOが多めなのもこだわり。一般に出回っているものは5項目前後と全然足りない!そこで、忙しい女性の需要を満たせるよう15項目と多めにしました(押田さん)

ミックス付箋、スティック付箋
コスメパレットみたいにしたくて何度も試作を重ねて、シンプルなスティックタイプと四角と長方形を組み合わせた2パターンに落ち着きました。形をミックスしたのは、いわゆる目印という使い方のほかに、ちょっとしたメモに使うことも多いと思うので、そんな人におすすめです。どちらも1シートでいろんな色味が楽しめます(押田さん)

レターブック(一段)、レターブック(二段)
レターセットはいわゆる手紙としての使い方ももちろんですが、メモ替わり、封筒はポチ袋的な使い方を想定しています。同僚にちょっとしたお土産を渡したり、割り勘したお金を入れたり……。1冊の中に2色の封筒が入っているので、これも気分で使い分けられます(押田さん)

読込中...

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