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【お菓子連載・甘いときめき、小さな宝箱】第2回 ゆったり気分へと誘うチョコレートブランド「ルル メリー」

2020.11.24 TUE

【お菓子連載・甘いときめき、小さな宝箱】
第2回「ルル メリー」空、山、野花……情景を思い起こし、ゆったり気分へと誘うチョコレートブランド
人気のデザイナーやイラストレーターを起用したお菓子のパッケージは、まるで小さな宝箱。デザインに込められた想い、ストーリー、そしてお菓子は宝石のようにきらきらと輝きます……。そこで、コンセプトから、味、デザインに至るまで、こだわりがギュッと詰まったブランドをピックアップ。第2回は、1950年に創業した日本を代表するチョコレートメーカー「メリーチョコレート」が手がける「ルル メリー」を紹介します。

●取材・文:中村美枝(JAM SESSION)

▼ルル メリーの成り立ち、コンセプトについて
今回は、「メリーチョコレートカムパニー」の広報宣伝部・内田亜矢子さんと、デザイン責任者の小松崎裕寿さん、デザイナーの金田馨さんにお話しを伺いました。

──「ルル メリー」誕生のきっかけ、名前の由来を教えてください。

内田さん:「ルル メリー」は、「メリーチョコレート」に接する機会の少ない若い世代の方々に、もっとチョコレートの楽しさとおいしさを届けたい、という思いから始まりました。名称には、ゆったり流れる“縷々(るる)”とした時間を、スイーツとともに過ごしていただきたいとの思いを込めています。“メリー”と“日本語”を組み合わせることで、70年続く日本のチョコレートメーカーの歴史を表現したい気持ちも強かったですね。

──「ルル メリー」のコンセプトは?またどんな方たちをターゲットにしていますか?

内田さん:コンセプトは「もっとおいしく、もっと楽しく。時間が生み出すコミュニケーション」。ターゲットは20~40代の女性です。なかでも、日々の暮らしを大切にしたい、丁寧な日常を送りたいと思っている方をメインターゲットにしました。

メインターゲットの方々には好評いただいていますが、そういった暮らしに憧れている、そうしたいと少なからず望んでいる方たちにも応えられるブランドでありたいです。

──商品は、どのような点にこだわりましたか?

内田さん:特にこだわって作りあげたのが、看板商品「ショコラテリーヌ」です。チョコレート本来のおいしさを感じていただくため、ベネズエラ産カカオ75%のチョコレート、北海道産バター、砂糖、卵のみで作っています。カカオは焼くと香りが弱くなってしまうので、いろいろな産地のカカオで試したり、配合の割合を調整したり。試作を繰り返して、焼いてもカカオの香りや味わいが引き立つ産地を選びました。

口どけのよさも大きな特徴。なめらかな口どけにするために大切な“乳化”という工程を重視して、その日の気温・湿度に合わせて生地の状態を確認しながら、手作業で丁寧に作っています。
▼ルル メリーのアートワークについて
──パッケージ、ロゴのデザインは、デザイン会社「DRAFT」が担当されていますが、起用のきっかけを教えてください。

小松崎さん:当社には、私をはじめ、社内デザイナーがいますが、「ルル メリー」はそれまでの「メリーチョコレート」とは違った価値を持つブランドにしたいと考えていました。そのためにも、デザインだけでなく、企画から社外の方に参加していただこうということに。

ちょうどその頃、別件でご一緒させていただいていたのが「DRAFT」さんでした。当社のさまざまな課題を解決する糸口を見つけていきたいという思いにも賛同いただきまして。商品の企画の段階から意見交換して、DRAFTさんと二人三脚でブランドの世界観を作りあげていきました。

他社さんを交えてブランドを立ち上げるのは、「メリーチョコレート」として初めての試み。今まで自分たちでは当たり前と思っていたことが、実は「メリーチョコレート」の魅力であったり、強みであったり。気付かされることがとても多く、私たちも初心に帰ることができた。「メリーチョコレート」の新たな一面を引き出せたと思っています。
──デザインのアイデアはどのように広げていったのでしょうか?

小松崎さん:まず、豊かな気持ちになれること、ゆったりと流れる時間を感じてもらうことをデザインのベースとしました。ビジュアルの世界観は、誰しもの心の中にある豊かな原風景、ゆったりとした時間を感じる情景をイメージ。その中の一部分を切り取って、フォーカスしたものを各商品に盛り込みました。

キラキラと輝く空、雄大な山々、湖、草木の揺れる原っぱ、そこにたたずむ野鳥や野花などは、実在する具体的な風景というよりは、人々の経験や記憶にある情景を思い起こさせるキーワードのようなもの。それらをバランスよく散りばめて、コンセプトを丁寧に体現していくことを心掛けています。

箱のふたを開けると現れるフラップや、お菓子を包む巻き紙など、お菓子にたどり着くまでの丁寧な所作をうながす仕掛けにもこだわりました。そうした所作が、お菓子を口に入れるまでの高揚感、食べたときによりおいしい!と感じていただくことにつながるといいなと思っています。

「メリーチョコレート」は70年にわたってチョコレートを作り続けてきましたから、培われたおいしさも多くの方に知っていただきたい。デザインがそのきっかけとなって、「お菓子って楽しい!」と、純粋に伝えていけたら嬉しいですね。

──季節でパッケージのテイストが変わるのもポイントですか?

金田さん:季節商品もベースは通年商品と同じですが、その季節ならではの情景や高揚感、旬な空気を感じていただけるデザインを大切にしています。

例えば、夏限定の「ルルサブレ」。この夏は、夏の陽射しや爽やかさを表したイエローを背景にラベンダーを配した新しいボックスを開発しました。イエローの背景は今回が初めて。新たなパッケージを楽しみにしてくださっているリピーターの方もいらっしゃるので、「ルル メリー」の世界観を保ちつつ、新しさを感じていただけるデザインを、これからも生み出していきたいですね。
▼ギャラリー
「ショコラテリーヌ」は、ナチュール1080円~(税込)、フルーツブランデーに漬け込んだチェリーが大人味のグリオット、糖蜜漬けのオレンジスライスがアクセントのオランジュ各1296円(税込)の3種。「自慢の逸品らしく、静かながらも堂々としたデザインにしました。風景や果物のイラストの中に金箔を利かせ、高揚感や大切に扱いたくなる趣を意識しています」(小松崎さん)

「ショコラテリーヌ」は、ナチュール1080円~(税込)、フルーツブランデーに漬け込んだチェリーが大人味のグリオット、糖蜜漬けのオレンジスライスがアクセントのオランジュ各1296円(税込)の3種。「自慢の逸品らしく、静かながらも堂々としたデザインにしました。風景や果物のイラストの中に金箔を利かせ、高揚感や大切に扱いたくなる趣を意識しています」(小松崎さん)

チョコレートをしっとり食感の焼き菓子にした「ガトーショコラ」は、オランジュ、レーズンなど4種。各1個324円。「モノトーンの世界から、ふたを開けるとカラーのモチーフが現れる仕掛けがポイントです。遠くの風景を眺めている時間から、より鮮やかな手元の草花に視線が移るような、お菓子を口にするまでにワクワクする気持ちをイメージしました」(金田さん)

チョコレートをしっとり食感の焼き菓子にした「ガトーショコラ」は、オランジュ、レーズンなど4種。各1個324円。「モノトーンの世界から、ふたを開けるとカラーのモチーフが現れる仕掛けがポイントです。遠くの風景を眺めている時間から、より鮮やかな手元の草花に視線が移るような、お菓子を口にするまでにワクワクする気持ちをイメージしました」(金田さん)

ナッツとクッキー生地をチョコレートでまるごと包んだ「ショコラサブレ」2枚入378円、8枚入1080円、16枚入2160円(各税込)。「ショコラテリーヌ、ガトーショコラとはデザインの趣を変え、キャッチーさを意識。箱を開けると見えてくるフラップや、お菓子の個包装をさらにくるんだ包み紙などで丁寧な所作を導いています」(小松崎さん)

ナッツとクッキー生地をチョコレートでまるごと包んだ「ショコラサブレ」2枚入378円、8枚入1080円、16枚入2160円(各税込)。「ショコラテリーヌ、ガトーショコラとはデザインの趣を変え、キャッチーさを意識。箱を開けると見えてくるフラップや、お菓子の個包装をさらにくるんだ包み紙などで丁寧な所作を導いています」(小松崎さん)

「ルルサブレは、ショコラサブレの夏版として発売しました。ショコラサブレと同様、3枚入、10枚入、20枚入があり、お客様ご自身用として、またギフトとして、幅広くご利用いただいています」(内田さん)。バター風味のプレーン生地のマカダミアナッツ、ココア生地のヘーゼルナッツの2種。3枚入378円、10枚入1080円、20枚入2160円(各税込)。

「ルルサブレは、ショコラサブレの夏版として発売しました。ショコラサブレと同様、3枚入、10枚入、20枚入があり、お客様ご自身用として、またギフトとして、幅広くご利用いただいています」(内田さん)。バター風味のプレーン生地のマカダミアナッツ、ココア生地のヘーゼルナッツの2種。3枚入378円、10枚入1080円、20枚入2160円(各税込)。

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