いつも緊張していて身体がガチガチ。気づくと便秘に悩まされている……。そんな人は、もしかしたらお腹が硬い状態かもしれません。今回は身体の状態を知る上で重要なお腹に注目! 身体と心を緩める「按腹術」も教えてもらいます。レクチャーしてくれるのは、鍼灸院「アキュサリュート高輪」の院長・瀬尾港二先生。イラストはお笑いコンビ蛙亭の中野周平さんです。
お腹の緊張は身体の緊張?
瀬尾 「腹を決める」や「腹が据わる」などの言葉にも登場するように、“腹”は身体の中でもとても重要な部分です。漢方の診察方法でも、お腹を触って硬さや張り具合などで身体の調子や状態を把握する「腹診(ふくしん)」が行われています。
お腹は、適度に張りがありつつも柔らかいと良い状態。極端に強く張っているとき=精神的に緊張していると考えられます。
交感神経が優位になると、お腹はギュッと硬くなります。そのため、お腹の緊張度合いで身体全体の緊張がわかるとも言えます。
便秘の原因はお腹の緊張かも
瀬尾 多くの方を悩ませる便秘は、下記の2つが大きな原因だと考えられます。
| (1)腸内に水分が足りていない状態 |
| (2)腸が緊張している状態 |
消化器官である腸は、副交感神経優位の時に活動が活発になるため、交感神経優位で緊張状態の人が便秘になりやすいのです。
身体の重要ポイントであるお腹を緩ませることで交感神経も緩む可能性が高いと考えられます。そして、身体が緩むと自然と心も緩んでいきます。お腹を緩める「按腹(あんぷく)」でセルフケアをしていきましょう。
腹部マッサージの按腹術でセルフケア
瀬尾 「按腹」とは、腹部の按摩のことで、「腹取(はらとり)」とも呼ばれ、江戸時代から行われていました。固まったお腹を按腹でほぐし、リラックスした状態に導きます。
ポイントは、横になった状態で行うこと。また、滑りをよくするためにベビーパウダーをへそに入れ、手につけながら行うのがおすすめです。
| 1)お腹の上で両手を重ね、へそを中心に左回り(時計と逆回り)に8回さする。 |
| 2)同様に、へそを中心に右回り(時計回り)に8回さする。 |
| 3)重ねた手がへその上を通るように左右に8往復さする。 |
| 4)胸から下腹部にかけて、片手ずつお腹を通るように上から下へと8回さする。 |
| 5)左右の小指球(小指側のふっくらとした部分)で肋骨下縁を包むように8回さする。 |
| 6)鳩尾とへその中間に当たる「中脘(ちゅうかん)」のツボに両手の指先を重ねて3回押す。 |
| 7)へそから指2本分、左の外側にある「天枢(てんすう)」のツボを重ねた指先で3回押す。 |
| 8)へそから指4本分下にある「関元(かんげん)」のツボを重ねた指先で3回押す。 |
| 9)再び「天枢(てんすう)」のツボを重ねた指先で3回押す。 |
| 10)左右の鼠径部を両手の小指球(小指側のふっくらとした部分)で8往復さする。 |
| 11)左右の鼠蹊部に両手のひらを当て、下から上に向かって8回さする。 |
2024.08.09 Fri