最新のデザインを毎週ダイジェストでお届け
｜『源氏物語』書籍カバー
｜『 ワールドクラフト〈ホップ香るセッションI.P.A.〉』商品パッケージ
｜『Welpa浦和』キービジュアル
書籍、パッケージ、Webなど魅力的な最新のデザインを毎週お届けする連載。デザイン担当者の貴重なコメントも読めます。ビジュアルの狙いやこだわりをチェックして、デザインの理解度アップに役立てましょう。
書籍カバー
『源氏物語』角田光代 訳
●Designer：大久保伸子
●Illustrator：yasuo-range
河出書房新社／2024
2023年10月より河出書房新社から刊行されている『源氏物語／角田光代 訳 （河出文庫）』（2024年10月に全8巻完結予定）。生き生きとした会話文など、原文に忠実に添いながらも疾走感がある現代訳が特徴で、今に息づく「源氏物語」の世界を堪能できる。装幀・大久保伸子、装画・yasuo-rangeによる統一感のある書籍カバーは、ストーリーにリンクするグラフィカルな線画とビビットな色の組合せが印象的。全巻を揃えたくなる、手元に残したくなるデザインとなっている。
商品パッケージ
『 ワールドクラフト〈ホップ香るセッションI.P.A.〉』
●Art Director＋Designer：浅倉正
●Art Director＋浅野こず絵 ［サントリーデザイン部］
ファミリーマート／2024
昨年12月末より全国のファミリーマート酒類取扱店、約16,000店にて発売中の『ワールドクラフト〈ホップ香るセッションI.P.A.〉』。サントリーと共同開発され、豊かな香りと苦みをアルコール度数5%でゆったり味わえるよう仕立てたビールとなっている。パッケージには、IPA（インディア・ペール・エール）グラスに注がれたビールのイラストが、抑揚のあるポップな描線で描かれ、ピーコックグリーンの鮮やかさが際立つ、爽やかな香りのイメージを強めている。アートワークは浅倉正らが手がけた。
COMMENT｜アートディレクター｜浅倉正
いつもと違う、世界で味わうような多様なビールのおいしさをもっと楽しんでいただきたい、という思いを込めて開発したブランドの第3弾。新しいビールを体験する「ワクワク感」と中味の美味しさである「クオリティ感」の両立がデザインの共通テーマです。
今回は「セッションI.P.A.」の豊かな香りとほどよい苦みを背景のビビッドなブルーグリーンで表現しました。明るくポップなビアグラスのイラストは、ビアタイプ毎にかたちを変えています。きゅっと締まったウエストとこんもりとした泡が今回のポイント。楽しいイラストを眺めながら、美味しいビールを体感していただけたら嬉しいです。
キービジュアル
『Welpa浦和』
●Creative Director：辻愛沙子［arca］
●Art Director＋Designer：吉澤儀敏
●Illustrator：POOL
●Copy writer：牧野圭太［DE］
●Planner：榎倉陸人［arca］
パルコのウェルネス事業のコンセプト型医療モール『Wepla（ウェルパ）』が、浦和PARCOに2024年2月オープンする。女性が利用しやすい環境を整え、「病院」としての機能はもちろん「自分をケアする」を習慣化するサポートも行うという。ビジュアル面では、クリエイティブディレクターに辻愛沙子、アートディレクターに吉澤儀敏を迎え、グラフィックには気鋭の3DCGアーティスト POOL の作品を起用。匿名性の高い者たちがこちらに視線を向けたキービジュアルは、やわらかでスタイリッシュ、かつ多様性も感じさせる余韻の残るルックとなっている。
COMMENT｜アートディレクター｜吉澤儀敏
『じぶんを、愛そう。』をコンセプトに、自身の心と身体に向き合った女性たちの多様な健やかさを感じられるようなイラストビジュアルをベースに、自然体な美しさや澄んだ空気感のあるイラストを立たせるために、文字などは柔らかく且つ控えめに表現しました。
今週のラインナップは以上です。最後までご覧いただきありがとうございました。
「デザイン・ダイジェスト/DESIGN DIGEST」は毎週更新！ブックマーク登録がおすすめです！
2024.01.29 Mon