気になるフォント、知りたいフォント。 コミックス『カワセミさんの釣りごはん 1』(2020.02.13) | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

気になるフォント、知りたいフォント。 コミックス『カワセミさんの釣りごはん 1』(2020.02.13)

2020.4.1 WED

プロのフォント使いを実例から解く
気になるフォント、
知りたいフォント。
デザインの構成において、最も重要な要素の一つ「フォント」。本コーナーでは、無数の選択肢から導き出されるプロのフォント使いを、素敵な実例ベースで紹介していきます。記事一覧はこちら
今回取り上げるのは、コミックス『カワセミさんの釣りごはん 1/匡乃下キヨマサ』です。
2020年2月13日 取材・文 山口 優
『カワセミさんの釣りごはん 1/匡乃下キヨマサ』
コミックス/2020/双葉社(URL
●Designer:畠山和人[LIGHTNING]
温かみのある文字で素朴かつ真摯な印象に

田舎に転校してきた内気な女子高生のカワセミが、クラスメイトのミサゴに誘われて始める「釣りごはん生活」をテーマにしたアウトドア漫画の表紙カバー。

外見も性格も正反対の二人の関係をコミカルに描きつつ「釣り」と「料理」に真摯に向き合う作者の姿勢や作品の内容の濃さが、印象的なメインイラストと温かみのあるタイトル文字、分かりやすく素朴な味わいのあるレイアウトなどで表現されている。

使用フォント1(メインタイトル)
「オリジナル」

アナログ的な文字で
素朴な温かさを表現

タイトルのうち「釣りごはん」部分の文字は、作品の雰囲気に近い手書き風のデザイン書体「タカ大海」(タカデザインプロダクション)で仮組みした後に、よりイメージに合うよう新たに作り起こされたもの。

「釣り」や「料理」に真摯に向き合う作風を表現するため、「タカ大海」のエレメントに見られる遊び要素は控えめにしてベーシックなフォルムにし、文字の強弱でリズム感が出るよう意識して作り起こされた。タイトルの中でも鍵になる漢字の「釣」については、安定感を重視しつつ、あえて魚のシルエットをあしらうという定番技法を取り入れることで懐かしさが感じられるよう工夫されている。

使用フォント2(メインタイトル)
「筑紫B丸ゴシック B」

コンセプトに合わせ
温かく誠実な書体に

タイトルのうち「カワセミさんの」部分の文字は、クラシカルでエレガントな丸ゴシック体「筑紫B丸ゴシック B」(フォントワークス)。温かく優しい印象でありながら誠実さも感じるデザインが、素朴かつ真摯な作品にぴったりだったために選択された。

使用フォント3(著者名)
「筑紫B丸ゴシック E」

他の文字要素に合わせ
優しい丸ゴシック体に

著者名部分は、表紙カバーのコンセプトや他の文字要素との相性を意識し、優しく温かみのある丸ゴシック体「筑紫B丸ゴシック E」に。著者名の欧文表記は、それより少しウェイトの細い「筑紫B丸ゴシック D」(ともにフォントワークス)が選択されている。

気になるフォント、 知りたいフォント。
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