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【PR】BenQ27インチ広色域4K UHDモニター「PD2725U」クリエイターレビュー

2021.09.30 Thu

イラストレーターいしいひろゆきが検証

MacBook Proと相性良し!BenQ27インチ広色域4K UHDモニター「PD2725U」クリエイターレビュー

取材・文:山口優 写真:谷本夏[studio track72]

ハード・ソフト両面の進化に伴ってデジタルコンテンツ制作のハードルが下がり、SNSやYouTube、Vlogなどで作品を発表したのをきっかけにプロとして映像制作やイラスト制作に携わるようになるケースも増えてきている。そんな今、改めて注目したいクリエイティブツールのひとつが「モニター」だ。

ひとくちにモニターといっても、用途ごとに求められる性能や機能は異なる。そこで、メーカー各社からは動画編集モニターやデザイナー向けモニターなどのように、利用シーンに合わせた多様なモニターが発売されている。

そこでここでは、プロのクリエイターのニーズを高い水準で満たしながらも、できるだけリーズナブルな価格に抑えたというBenQの4K UHDモニター「PD2725U」に注目。業界標準の色空間規格であるDCI-P3/Display P3を95%カバーするだけでなく、DisplayHDR 400やThunderbolt 3にも対応し、MacBook Proとの相性もよい同製品を、第一線で活躍するイラストレーターのいしいひろゆきさんに試用していただき、その使い心地を伺った。

「PD2725U」は作品の仕上がりイメージが掴みやすい4K UHDモニター

──まず普段はどのようなどのような環境でイラストを制作されているのでしょうか?

いしい 基本的には27インチiMacとペンタブレットを使用して、AdobeのIllustratorやPhotoshopで制作することが多いです。イラストがメインですが、アニメーションの依頼もときどきあるので、Premiere ProやAfter Effectsで作業することも。仕事で描くイラストが紙媒体の場合は、最終的にプリンタなどで出力したものを確認しながら微調整して納品しています。現在使っているのはiMacの内蔵モニターだけですが、「もう1台モニターがあれば便利なのになあ」と思うことは結構あります。

──どのようなときでしょうか?

いしい イラストを描いているときに、2案並べて「どっちの構図がいいかな」と比較することがよくあります。そんなときにモニターがひとつだと、それぞれを大きなサイズで表示できないのが不便で。僕のイラストはくっきりした線画に特徴があるのですが、縮小表示してしまうと画面で線の実際の太さが掴みづらくなってしまうんです。そのためデュアルモニターにして実際に近いサイズで比較したい。「PD2725U」は、27インチでA4見開きが実寸で表示できるうえ、画面を回転すればA3ノビくらいまで縦位置でも実寸表示できます。だからサイズが大きな作品も仕上がりイメージが掴みやすくて良いです。

【脚注/補足】いしいさんによると、仕事で描くイラストは縦位置の作品が多いとのこと。「PD2725U」は15cmまでの高さ調節やピボット(画面回転)機能に対応しており、画面を目線に合わせて疲れにくい高さにしたり、90°回転して縦位置にすることができる。いしいさんは「iMacやMacBookの内蔵モニターは画面位置が固定で縦に回転できませんから、縦位置の大きな作品はどうしても表示サイズが小さくなってしまう。そんなときもPD2725Uは手軽に縦に回転して大きく表示できるので便利」だと語ってくれた。

──「PD2725U」は4K UHD(3,840×2,160ピクセル)を採用していますが、解像度はいかがでしたか?

いしい 十分に高精細で、ディテールも見やすいと思います。27インチiMacの方が少し解像度は高いのですが、実際に使用していて解像度の違いを意識することはありませんでしたし、作品を拡大・縮小したときの線画の見え方なども変わりませんでした。画面サイズと解像度のバランスは、このくらいがちょうどいいのではないでしょうか。

画面の均一性や色精度の高さに特徴

──「PD2725U」は色精度の高さやムラの少なさ、色域の広さも特徴になっていますが、どのような感想を持ちましたか?

いしい 実際にさまざまな作品を表示してみましたが、色や輝度のムラはまったく感じませんでした。僕のイラストは単色の塗りが多いのですが、画面の均一性が高いので色ムラなどによる違和感を感じることなく作業できました。色域については27インチiMacもDisplay P3をカバーしているので、一緒に使うなら同水準のモニターが望ましいと考えていました。「PD2725U」はOSDの設定でカラーモードをDisplay P3にすると、iMacの色に近づいて作業しやすくなる印象です。

【脚注/補足】BenQは独自技術によって高精度な色を追求した「AQCOLORシリーズ」のモニターを展開しているが、「PD2725U」もそのひとつ。sRGB/Rec.709の色域は100%、DCI-P3/Display P3は95%カバーしており、色再現性の高さの基準である印刷業界のPANTONEカラー認証および放送業界のCalMAN認証を取得。Webから紙、デジタルシネマにいたるまで幅広いメディアの色を正確に再現できる。

また、ムラ補正技術によって工場の製造段階で色と明るさを調整することで画面のユニフォミティ(均一性)を高めているのも特徴。実際に、いしいさんに「PD2725U」で高彩度な作品を表示していただいたところ、一般的なsRGBモニターだとくすんで見えるような鮮やかなピンクや明るい緑などの色も本来の色で再現されているのを確認することができた。また27インチという大きなサイズにもかかわらず、色ムラや輝度ムラが気にならず、単色の塗りがきれいに表示されていたのも印象に残った。

──カラーモードは、ほかにもCAD/CAMやデザイン(アニメーション)などの多彩なモードが用意されていますよね。

いしい 僕はヘアラインのような細い線はあまり使わないのですが、そういった見づらい線を描くときはPhotoshopやAfter Effectsで一時的にコントラストを上げて線を見やすくすることもあります。CAD/CAMモードにすると画面のコントラストが上がるので、図面を描く人だけでなくイラストレーターでも細い線をよく使う人にはありがたいかもしれません。デザイン(アニメーション)モードは暗部のコントラストを10段階で調節できるのが面白いと思います。僕の作品のような明るい色調のイラストではあまり使う機会がなさそうで残念ですが。

【脚注/補足】「PD2725U」には画面を左右に2分割してそれぞれに異なるカラーモードを表示できる「DualView(デュアルビュー)」機能があり、いしいさんにも試してもらった。写真はDCI-P3とDisplay P3に設定して表示したところ。中央から色味が変わっているのがわかる。動画編集と印刷物の制作のように、異なる媒体での色の見え方を意識しながら制作する場合に便利そうだ。

──ちなみにMacBookシリーズを使っている場合は、M-bookモードにすると内蔵モニターと「PD2725U」の色がかなり近くなりますよ。

いしい マルチモニターで使用する場合、モニターごとに色が異なるとやはり気になってしまいますから、簡単に色を近づけられるのは嬉しいですよね。ピタッと合えば最高だと思います。MacBook Proモニターとして購入を検討している人には魅力的な機能ではないでしょうか。

【脚注/補足】今回は編集部のMacBook Airで、いしいさんにM-bookモードを試していただいた。カラーモードを変更することで「PD2725U」の色を手軽に内蔵モニターに近づけることができた。ちなみに「PD2725U」にはThunderbolt 3端子が搭載されており、最大40Gbpsの高速なデータ伝送と映像出力、電力供給が可能。そのため製品付属のThunderboltケーブルでつなぐだけでMacBookシリーズに電力を供給しながら、その映像を表示することができる。またディジーチェーン接続で別のThunderboltモニターをつなげば、Macの内蔵モニターを含め3画面表示を手軽に実現することが可能。こういったMacとの親和性の高さもクリエイターには魅力に感じられる点だろう。

ながら作業がはかどるPIP/PBPモード

──実際にイラスト制作に使ってみて、便利に感じた機能はありますか?

いしい 僕は仕事だけでなくオリジナルの実験的な作品も数多く制作しているのですが、さまざまなジャンルのクリエイターの作品から刺激を受けて、それがヒントになったり、思いがけないアイデアにつながったりすることもよくあります。そのためイラスト制作をしながらゲームをプレイしたり、動画を視聴したりといったこともしょっちゅう。ときどき、どっちがメインか分からなくなりますが。

「PD2725U」で便利だと思ったのは、画面上に小さなウィンドウで別の映像ソースを表示できるPIP(ピクチャー・イン・ピクチャー)や、画面を最大4分割してそれぞれに異なる映像ソースを表示できるPBP(ピクチャー・バイ・ピクチャー)ですね。PBPの場合は4分割しても各画面がフルHD解像度なので、ゲーム画面や動画を表示しながら作業したい場合にとても便利だと思います。

──確かに、ながら作業には便利ですよね。

いしい それから、製品に付属する「ホットキーパックG2」も便利。中央のダイヤルを回すだけで画面の明るさを調節できたり、キーを押すだけでカラーモードを変更できたりしてすごく使い勝手がいいと思います。デザインもかっこいいですし、とても気に入りました。

【脚注/補足】「ホットキーパックG2」を使用している、いしいさん。モニター本体に搭載されているボタンに手を伸ばさなくても、手元でOSDの設定を変更できるのが非常に便利だとのこと。ちなみに「PD2725U」には、2台のPCと接続して作業する際に同一のキーボードとマウスを切り替えながら使用できる「KVM switch(パソコン切替)機能も搭載されている。作業効率の向上をはかりたい場合や、設置スペースを節約したい場合にとても便利だ。

マルチモニターやMacBook Proモニターにおすすめ

──最後に「PD2725U」を使ってみて、どんな人におすすめしたいと思いましたか?

いしい やはり、マルチモニターで生産性を高めたいクリエイターです。資料を見ながら作品を制作したり、複数の案を比較しながら作品の方向性を決めていくときに、もうひとつ信頼のおけるモニターがあると効率が格段に上がります。あとは普段MacBook ProなどのノートタイプのMacやPCを使っている学生さん。ケーブル1本でMacBook Proなどを充電しながら使えるので、自宅では大きな画面で動画編集やイラスト制作に使用したいという人には、おすすめできるかなと思います。

製品概要「PD2725U」


高精度な色再現を実現するBenQ独自技術を採用した「AQCOLOR」対応の27型液晶モニター。PDシリーズとしては初めて輝度ムラ補正技術を搭載し、色や輝度のムラのない均一性の高い画面を実現している。解像度は4K UHDで、Rec.709/sRGBを100%、Display P3/DCI-P3を95%カバーし、PANTONE認証やCalMAN認証も取得。印刷物の制作から動画編集まで、幅広い分野のプロフェッショナルに適したクリエイティブ市場向けのモデルとなっている。機能面ではThunderbolt 3対応のUSB Type-Cを2系統搭載し、最大65Wまで給電可能。暗部の明るさを10段階で調整することができるデザイン(アニメーション)モードや異なるカラーモードを並べて表示できるDualViewなど、クリエイターの作業を快適にする多彩な機能も搭載する。

●製品の主な仕様
サイズ:27型ワイド/パネル:ノングレア/バックライト:IPS/解像度:3840×2160 (4K UHD)/表示サイズ:596.74 x 335.66 mm/表示色:約10億7000万色/画素ピッチ/画素密度:0.155 mm/163ppi/アスペクト比: 16:9/コントラスト比:1200:1/輝度(cd/㎡):250 cd/㎡(HDR時 400cd/㎡)/視野角(左右/上下):178°/178°/応答速度:5ms GTG/水平/垂直周波数:30-135KHz / 24-76Hz/ティルト角度:上下:-5°/20°/VESA規格:100×100 mm/入出力端子:HDMI 2.0x2/Display Port 1.4/Thunderbolt 3x2(65W給電、15W給電)/USB:USB3.1×3(Downstream×2、Upstream×1)/本体サイズ(WxHxD):614.8×499.78~599.78×188.11mm (台座あり)/本体重量/梱包重量:8.3kg / 10.8kg

URL.https://bit.ly/2VWSnkW

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    製品を試用したクリエイター

    いしいひろゆき
    イラストレーター
    イラストを描いたり、アニメーションを作っています。装丁、広告、商業施設のイラストや、イラストムービー、書籍のプロモーションビデオ、Eテレなどの映像制作もしています。https://hiroyukiishiiillustration.tumblr.com/
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