文房具好きとして知られる女優でモデルの三戸なつめさんと、東京の文房具店で“ときめき”を見つける連載「三戸なつめの東京文具さんぽ」。第6回は、「BOX & NEEDLE(ボックスアンドニードル)二子玉川店」にやってきました。
「BOX & NEEDLE」は、京都で100年以上続く老舗紙器メーカーから生まれた世界初の貼り箱専門ショップ。世界各国から集めた紙を職人が一点一点手貼りで制作した貼り箱を販売しています。こちらの二子玉川店は、初の店舗として2009年にオープンしました。
BOX & NEEDLEってどんなスポット?
京都の風情ある街並みを思わせる、二子玉川の路面店
BOX & NEEDLEが初めて店舗を構えたのは、東京の二子玉川。紙器メーカーの拠点としていた京都の街並みに近い雰囲気や、入りやすく趣のある建物に惹かれてこの街での出店を決めたそう。
ガラス扉やディスプレイウインドウから覗く店内には、色とりどりのボックスやペーパーが並び、文具・紙雑貨好きの心をくすぐります。カラフルでポップな立て看板はアートディレクターの前田景さんによるもの。こちらも思わず引き寄せられてしまうような心躍るデザインです。
BOX & NEEDLEの魅力その1
かたちも!柄も!バリエーション豊富な箱ものアイテム
BOX & NEEDLEといえば、まずは気になるのが“箱ものアイテム”。ギフトボックス、陶器の保存もできる丈夫な箱、ビス付きで蓋が開閉しやすい収納箱や、ジュエリーボックスなど用途はさまざま。形も定番の四角形に加えて丸型、八角形のものなど、店内いっぱいに展示されています。キャンディ柄のマスクボックスは開けるとビビッドなピンク色に。「内側もカラフルで可愛いですね!」と三戸さん。
オープン当初はシンプルな無地の箱のみを展開していたそうですが、現在は色柄の華やかなアイテムが豊富にそろっています。人気デザイナーや陶芸作家とコラボしたオリジナルデザインや、19世紀に活躍したテキスタイルデザイナーのウィリアム・モリスの作品を使ったものも。すべて一点ずつ手貼りで制作しているというだけあり、同じアイテムでも柄の出方が少しずつ異なるのもまた魅力的。
三戸さんは丸型のハットボックスが気になる様子。そのまま置いてもかわいいし、紐で吊るせば壁掛けのインテリアとしてお部屋を彩ってくれます。
BOX & NEEDLEの魅力2
メガネケース、モバイルスタンドなど、便利なグッズも
箱ものだけでなく、バインダーやフォトアルバム、折りたたみ式のモバイルスタンドといったステーショナリーも人気のアイテム。形やサイズが豊富なトレーはデスク周りの収納やアクセサリーの整理に活躍します。
冷蔵庫やロッカーに貼り付けられるマグネット付きの壁掛けペンスタンドやコンパクトなメガネケースは、箱の内側に薄くて磁力の強いマグネットが仕込まれていて、貼り箱の繊細なデザインを損なわずに実用性を兼ね備えた優れもの。毎日使うデスクやキッチン周りのアイテムを好きな柄で飾れば手に取るだけでも気分が上がりそう。
表紙の用紙やリングをカスタムできるオリジナルノートの制作も可能なので、お気に入りの柄を見つけたらぜひトライしてみて。
BOX & NEEDLEの魅力3
水濡れにも負けない!特殊なペーパーを使ったシリーズ
水に弱いのが紙の弱点……と思いきや、水に濡れてもOKの「ラスティングペーパー」を使ったシリーズもあるんです。医療機関やNASAでも使用されているという特殊紙で、紙の軽さや通気性、帯電性の低さはそのままに、耐水性&防水性を備えて破れにくいのが特徴です。
BOX & NEEDLEでは、バッグやポーチをラインナップ。色褪せや水濡れに強いのですが、使っていくほどやわらかくなり、徐々に紙らしいシワが刻まれていく味わい深さも。
BOX & NEEDLEのワークショップ
あっという間に完成!「シールキット」で箱作り体験
店内は靴を脱いで上がれる2階フロアまで続きます。階段を登ってみると、箱やステーショナリーに使われていたペーパーが壁いっぱいに並びとっても華やか!もちろん購入することも可能です。
こちらのフロアでは定期的にものづくりのワークショップが行われていて、店内で販売されている商品を手作りすることも。ハサミが使える小学生以上の方なら参加OKで、今回は三戸さんも貼り箱の基本を体験する「シールキット」に挑戦します。
通常の貼り箱は「ニカワ」という糊が使用されていますが、こちらは糊を使わず簡単に箱作りが体験できる便利なキット。店内での体験時間はなんと10分ほど!三戸さんは裁縫道具の糸やボタンのイラストが描かれたイタリアのペーパーをセレクト。小さな正方形のボックスを作ります。
まずベースとなる箱をセロハンテープで組み立て、裏面にシールが付いた紙を貼り付けていきます。店名のロゴが箔押しされたピンクの紙は蓋の内側に。
シールを貼った後は中の空気を抜いて浮きを防ぐため、ドイツ製のテフロンヘラでさらに丁寧に貼り付けます。これを使うと擦り跡がつきにくく、完成度がアップ!箱の縁の部分もしっかりと擦って固定します。
蓋の表側には選んだ柄付きのシートを貼り合わせます。紙が重なる部分には切り込みを入れ、重ならない部分から畳んでいくのがポイント。細かい部分をヘラで擦り付けたら完成!
「楽しい〜!!あっという間にできちゃいますね!几帳面じゃなければ5分くらいでできちゃうかも」と三戸さんもその速さに驚いていました。
箱づくりを紹介している書籍『切る貼るつくる箱の本 -BOX&NEEDLEの工夫を楽しむ箱づくり-』(マイナビ)にも注目してみて。ワークショップで箱づくりの楽しさに目覚めた方はこちらもぜひ参考に。
「お店に入った瞬間から、カラフルな空間にワクワクします!おとぎ話の世界に来たみたい。ワークショップはすごく簡単で楽しかったです!金具を取り付けたり、本格的なものも作ってみたりしたいですね。ものづくりをする人は創作意欲が湧いてくるお店だと思います」とBOX & NEEDLEの世界観に魅了された三戸さん。
数100種類の紙や箱は使い方も自由自在。一期一会の出会いを探しに、二子玉川に訪れてみてください。
BOX & NEEDLEで三戸さんがセレクトしたアイテムは5月25日(水)に公開予定です。
おまけ♡BOX & NEEDLEの魅力あれこれ
DATA
店舗名 | BOX & NEEDLE 二子玉川店 |
住所 | 東京都世田谷区玉川3-12-11 |
アクセス | 東急田園都市線・大井町線二子玉川駅西口より徒歩5分 |
問い合わせ先 | 03-6411-7886 |
公式サイト | http://boxandneedle.com/ |
2022.05.18 Wed