気になるフォント、知りたいフォント。| 映画ポスター『青の帰り道』(2019.9.13) | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

気になるフォント、知りたいフォント。| 映画ポスター『青の帰り道』(2019.9.13)

2019.9.23 MON

【プロのフォント使いを実例から解く】
気になるフォント、
知りたいフォント。
デザインの構成において、最も重要な要素の一つ「フォント」。本コーナーでは、無数の選択肢から導き出されるプロのフォント使いを、素敵な実例ベースで紹介していきます。
今回取り上げるのは、2018年12月に公開後、再上映が行われるなど話題の映画『青の帰り道』のポスターです。

2019年9月13日 取材・文 山口 優
『青の帰り道』
映画/2018/©️映画「青の帰り道」製作委員会(URL
●Designer:飯盛亜美[カラーズ](メインロゴ制作)、ほか
文字のアンバランスさで若者たちの青春模様を
歌手を夢見て上京したカナ、実家を出て一人暮らしを始めたキリ、漠然とデカイことをやると粋がるリョウ、受験に失敗して地元で浪人暮らしのタツオ、できちゃった婚をしたコウタとマリコ、大学に進学したユウキら、高校を卒業した7人の若者たちの人生模様を描いた青春群像劇のポスター。大人への階段を上り始めた彼らの未熟さや希望、成熟していく途中で知る現実や挫折などが、みずみずしいメインビジュアルやアンバランスさを感じさせるタイトルロゴなどで見事にビジュアル化されている。

使用フォント1(タイトルロゴ)
「はんなり明朝」「JTCウインM1」

成熟途上の若者の内面を
加工した文字で表現

はんなり明朝 JTCウインM1

はんなり明朝
JTCウインM1

メインタイトルのロゴは、複数の書体を組み合わせたうえで加工したもの。漢字とひらがなの「の」は「はんなり明朝」(Typing Art)、ひらがなの「り」は「JTCウインM1」(エヌアイシィ)がベースに。文字を大きく加工してアンバランスさを持たせることで、作中の若者たちの「青春・若さ・未熟」や、成熟していく途中で知る「現実・大人・挫折」などが表現されている。

使用フォント2(キャッチコピー)
「A1明朝」

タイトルロゴに合わせ
やわらかな印象の書体に

A1明朝

A1明朝

キャッチコピー部分の文字は、優美なフォルムと画線の交差部分にある墨だまりが印象的なオールドスタイルの明朝体「A1明朝」(モリサワ)。メインタイトルの文字の雰囲気に合わせ、やわらかく温かみのある書体が選択されている。

使用フォント3(キャストクレジット)
「A1明朝」

キャッチコピーと同書体で
全体に統一感を持たせる

A1明朝

A1明朝

キャストクレジット部分の文字は、キャッチコピーと同じオールドスタイルの明朝体「A1明朝」(モリサワ)。書体を揃えることで統一感を持たせ、作品の世界観をより印象的に伝えるのが狙い。

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