e-Taxの事前準備1(必要な環境・番号・証明書など)
Mac OSでe-Taxを導入するために必要な環境や番号、証明書について説明します。
【e-Taxの事前準備1(必要な環境・番号・証明書など)】 |
1. 推奨環境を満たすOS環境とブラウザ |
2. 認証に必要なパスワード |
3. 電子証明書(マイナンバーカード) |
4. ICカードリーダライタ/スマートフォン端末 |
1.推奨環境を満たすOS環境とブラウザ
e-Taxを行うには、推奨環境を満たすOS環境とブラウザを用意する必要があります。Mac OSの場合は、OSはmac OS 10.15(Catalina)以上のバージョン、ブラウザはSafari 15.6以上のバージョン※が必要になります。
- 推奨環境を満たすOSとブラウザ
mac OS 10.15(Catalina) Safari 15.6 mac OS 11.0(Big Sur) Safari 15.6/Safari 16.0/Safari 16.1 mac OS 12.0(Monterey) Safari 15.6/Safari 16.0/Safari 16.1 mac OS 13.0(Ventura) Safari 16.0/Safari 16.1
また、作成した書類の保存や確認にAdobe Acrobat Reader DCが必要になります。
※現在、Safariの最新バージョンは16.3となっていますが(2023年2月現在)、推奨環境に入っていないものの最新バージョンでも利用できるようです。
2.認証に必要なパスワード
e-Taxの認証システムには、マイナンバーカード方式とID・パスワード方式があります。ID・パスワード方式で必要となる利用者識別番号(16文字)と暗証番号(自分で設定したパスワード)は、マイナンバーカードを使わずにe-Taxで電子申告する際に必要な番号で、税務署に申請することで取得できます。ID・パスワード方式については、マイナンバーカードが普及するまでの一時的な措置として設けられたシステムで、近いうちに廃止される可能性が高い方式です。マイナンバーカード方式で必要となる署名用電子証明書暗証番号(6文字以上16字以内)と利用者証明用電子証明書暗証番号(4文字)は、マイナンバーカードを作成する際に設定するパスワードになります。
3.電子証明書(マイナンバーカード)
e-Taxには電子証明書が必要です。電子証明書には法務省の商業登記認証局が発行するもの、企業が開発した電子証明システムの認証局が作成するものなどもありますが、一般的には地方自治体の発行するマイナンバーカードが電子証明書になります。マイナンバーカードは、申請してから交付されるまでに1ヶ月半〜2ヶ月程度かかるので、現在マイナンバーカードを所有していない場合は、本年度の申告には間に合わないでしょう。その場合は、税務署でID・パスワード方式の申請を行う必要があります。
4.ICカードリーダライタ/スマートフォン端末
マイナンバーカードを読み込む端末として、ICカードリーダライタもしくはマイナンバーカードの読み込みに対応したスマホ端末が必要になります。ICカードリーダライタは、Amazon等で数千円で購入可能です。スマホは、NFC読み取り機能が搭載されている機種で、マイナンバーカードに対応したOSを搭載しているスマホを用意する必要があります(iOSではiOS 13.1〜、Androidは事前に対応しているか要確認)。
以前もスマホを利用してe-Taxを利用することはできましたが、パソコンを使って申告する場合のICカードリーダライタの代用としてスマホを使えるようになったのは2022年提出分からです。Macユーザーの場合、最新のM1・M2チップが搭載された機種では、一部ICカードリーダライタに対応していない場合がありますので、これからe-Taxへ移行されるMacユーザーは、スマホを利用する方式を採用しておいたほうが無難でしょう。
e-Taxの事前準備2(事前セットアップ)
もう一つの事前準備としてMac OSでWeb版のe-Taxソフト利用するためにインストールするソフトについて説明します。
【e-Taxの事前準備1(事前セットアップ)】 |
1. e-Taxソフト用モジュール |
2. ルート証明書 |
3. JPKI利用者ソフト |
4. 事前セットアップの手順 |
5. マイナポータルにログインし事前準備 |
1.e-Taxソフト用モジュール
Web版のe-Taxソフトを利用するには、署名に関するe-Taxソフト用モジュール(部品)をインストールする必要があります。このe-Taxソフト用のモジュールは、Web版のe-Taxソフトの事前セットアップを行うことでインストールされます。
2.ルート証明書
ルート証明書は、証明書の発行元(認証局)の正当性を証明する文書です。e-Taxソフト等を利用するにあたり、認証局の信頼を基点とすることに同意した上で、各認証局のルート証明書をパソコンにインストールする必要があります。
3.JPKI利用者ソフト
JPKIとは公的個人認証サービスのことです。マイナンバーカードも公的個人認証サービスです。JPKI利用者ソフトは、公的個人認証サービスから発行されたICカードに記録された電子証明書を利用するために必要なソフトウェアになります。
4.事前セットアップの手順
1.事前準備セットアップ(Macintosh用)をダウンロード
e-TaxのTOPページ右上にある「ログイン」ボタンをクリックして表示されるページを最下部までスクロールすると、「e-Taxソフト(WEB版)を利用するに当たって」というボタンがありますので、これをクリックします。遷移したページの「(4)事前準備セットアップ」にという項目に、「(Macintosh/safari用)セットアップインストールマニュアル」と「事前セットアップ(Macintosh用)」というファイルがあるのでダウンロードします。
2.e-TaxMac.dmgをクリックし各セットアップをインストール
ダウンロードしたe-TaxMac.dmgというファイルをクリックして事前セットアップをインストールします。事前セットアップをインストールすると、フォルダに「ルート証明書インストールの手順」というマニュアルがありますので、これを読んでルート証明書をインストールします。また、セットアップインストールマニュアルにJPKI 利用者ソフトのインストールについての手順が記載されてますので、公的個人認証サービス ポータルサイトからJPKI 利用者ソフト(Mac 版)をダウンロードしこちらもインストールしておきます。
3.Safariの機能拡張でe-Taxソフト(WEB版)にチェックを入れる
事前セットアップのインストールが完了したら、Safariを起動します。画面上部にあるメニューバーからSafariをクリックし、表示されたメニュー項目の中から「環境設定...」を選択します。環境設定パネルが表示されたら「機能拡張」にあるe-Taxソフト(WEB版)という項目にチェックを入れ、機能拡張をONにします。
5.マイナポータルにログインし事前準備
マイナポータルとの連携は必須ではありませんが、「確定申告の事前準備」を設定しておくとe-Taxで医療費や保険料といった証明書等の情報を簡単に取得できるようになります。
1.マイナポータルから「確定申告の事前準備」をクリック
マイナポータルの設定はe-Taxの作業途中からもできますが、e-Taxは国税庁、マイナポータルはデジタル庁の管轄なので、いちいち切り替えて作業することになりますので、事前にマイナポータルにアクセスし、設定しておくほうがスムーズかもしれません。TOPページの「確定申告の事前準備」をクリックし、遷移したページにある「利用登録/ログインして使う」をクリックします。
2.利用者登録/ログインをして事前準備へ
「利用登録/ログインして使う」をクリックすると、上のようなパネルが表示されますので、利用者登録もしくはログインして事前準備に進みます。マイナポータルについては、2022年提出分からスタートしたサービスですので、以前からe-Taxを利用している人もマイナポータルの事前準備を設定しておくと、後々の作業が簡単になります。
2023.02.13 Mon