Photoshopはビットマップ画像の加工を行うアプリケーションだが、「パス」や「シェイプ」の機能を使うと、Illustratorのようにベジェ曲線を使っての描画や、画像加工の作業を行うことも可能だ。パスを描く操作はIllustratorと基本的には同じなので、Illustratorを使ったことがあるユーザなら問題なく操作できるだろう。
| パスとは |
Photoshopの「パス」は特殊な機能で、パスを描いただけでは画像は何も変化しない。しかし、一度作成したパスを利用して選択範囲を作成したり、塗りつぶしたりすることで、さまざまな用途に活用することができる。パスを使う最大の目的は、ベジェ曲線特有の滑らかな曲線を活用する点にある。例えば選択範囲を作成する場合を考えてみよう。選択ツールやクイックマスクでは滑らかな曲線を選択するのは難しい。しかし、ベジェ曲線を使えば簡単に選択することが可能だ(詳しくは「テクニック2:選択範囲の基本-(4)パスを使った選択」を参照)。
パスは選択範囲を作成するほかに、塗りつぶしたり、パスの境界線を描画ツールで描いたりすることができる。塗りつぶすには、まずパスを作成しパスパレットのメニューから[パスの塗りつぶし]を選択し、表示されるダイアログボックスで各種設定を行って[OK]ボタンをクリックすると、パスの内部が塗りつぶされる。 境界線を描くには、パスを作成したら、描画ツールを選択してブラシサイズや描画色などの各種設定を行っておく。続いてパスパレットのメニューから[パスの境界線を描く]を選択し、表示されるダイアログボックスでツールを選択して[OK]ボタンをクリックすると、パスの境界線を描くことができる。

▲まず、ペンツールでパスを描く。

▲[パス]パレットメニューから[パスの塗りつぶし]を選択する。

▲[パスの塗りつぶし]ダイアログボックスで設定を行い[OK]ボタンをクリックする。

▲パスの内部が塗りつぶされた。

▲[パス]パレットメニューから[パスの境界線を描く]を選択する。

▲[パスの境界線を描く]ダイアログボックスでツールを選択し[OK]ボタンをクリックする。

▲パスの境界線が描けた。
| クリッピングパス | |||
| 「クリッピングパス」は、InDesignなどのDTPのアプリケーションに画像を切り抜いてレイアウトするときに利用する機能だ。画像の切り抜きたい形にパスを描き、[パス]パレットメニューから[パスを保存]を選択して、表示されるダイアログボックスで名前を付けて[OK]ボタンをクリックする。パレットメニューから[クリッピングパス]を選択し、表示されるダイアログボックスの[パス]で保存したパスを選択したら、[平滑度]は空欄のままにして[OK]ボタンをクリックする。このファイルを保存して、DTPのアプリケーションに配置すると、クリッピングパスの内側の画像が表示され、外側の画像は表示されず切り抜き写真としてレイアウトできる。 | |||
![]() 1.切り抜きたい形にパスを描く |
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![]() 2.パレットメニューから[パスを保存]を選択する |
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![]() 3.[パス名]を設定し[OK]ボタンをクリックする。 |
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![]() 4.パレットメニューから[クリッピングパス]を選択する。 |
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![]() 5.[パス]を保存したパスに、[平滑度]は空欄にして[OK]ボタンをクリックする。 |
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![]() 6.DTPのアプリケーションに切り抜き写真としてレイアウトできる。 |
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| パスの描き方 |
パスの描き方はIllustratorでパスを描く方法と同様だ。ツールボックスからペンツールを選択し、オプションバーの[パス]ボタンをクリックする。画像ウィンドウ内を連続してクリックすると直線が描け、ドラッグすると曲線が描ける。パスの形を変更したいときは、パス選択ツールでアンカーポイントやハンドルをドラッグする。また、パスを描いた後でアンカーポイントを追加・削除することもできる。ツールボックスのペンツールのアイコンを押したままにして、アンカーポイントの追加ツールやアンカーポイントの削除ツールを選択する。

▲ペンツールを選択して、オプションバーの[パス]ボタンをクリックする。

▲連続してクリックすると直線が描ける。

▲ドラッグすると曲線が描ける。

▲パスの形を変更するには、パス選択ツールでアンカーポイントやハンドルをドラッグする。

▲ペンツールを押したままにすると表示されるツールを使うと、アンカーポイントの追加や削除もできる。
| 複数のパスを組み合わせる | |||
| 複数のパスを描いて組み合わせることができる。まず、パスを複数描いて、パスコンポーネントツールで組み合わせたいパスを選択する。オプションバーの[組み合わせ]ボタンの左側にある4つのボタンから、パスの組み合わせ方を選択し[組み合わせ]ボタンをクリックする。 | |||
![]() 1.パスを描いてパスコンポーネントツールで選択する。く |
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![]() 2.パスの組み合わせ方を選択し[組み合わせ]ボタンをクリックする。ここでは[シェイプ範囲に合体]を選択した。 |
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![]() 3.すると、3つあった四角形が1つの図形に組み合わされた。 |
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| シェイプとは |
ペンツールはパスのほかに「シェイプ」が作成できる。シェイプもパスと同様にベジェ曲線を利用した機能だが、パスと異なり描いた図形の内側が塗りつぶされる。「シェイプレイヤー」という着色されたレイヤーが作成され、図形の内側のみが表示される。図形をレイヤー上に描くのと異なり、一度描いた図形はパス選択ツールを使い編集することが可能だ。
シェイプの描き方は、まず描画色を設定して、ツールボックスからペンツールを選択し、オプションバーの[シェイプレイヤー]ボタンをクリックして、画像ウィンドウ内をパスと同様の操作で描いていく。シェイプはパス選択ツールやアンカーポイントの追加ツールなどを使って編集することが可能だ。シェイプの色を変更するには、ペンツールを選んでいる状態でオプションバーの[カラー]の色のついたボックスをクリックするか、レイヤーパレットのシェイプレイヤーのレイヤーサムネール部分をダブルクリックして[カラーピッカー]を表示させて、色を設定する。

▲描画色を設定してペンツールを選択し、オプションバーの[シェイプレイヤー]ボタンをクリックする。

▲パスを描くのと同様の方法で描いていく。シェイプの内側は描画色で塗りつぶされる。

▲色の変更はオプションバーの[カラー]のボックスをクリックするか、レイヤーパレットのレイヤーサムネールをダブルクリックし、表示される[カラーピッカー]で色を設定する。
| さまざまな図形を描く | |||
| パスやシェイプはペンツールを使って描くほかに、長方形ツールや多角形ツールなどを使う方法もある。また、カスタムシェイプツールを選択し、オプションバーの[シェイプ]をクリックすると、矢印やハート形といった図形を簡単に描くことができる。 | |||
![]() ▲カスタムシェイプツールを使うとさまざまな図形を描くことができる。 |
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| 複数のシェイプを描く | |||
| 複数のシェイプを描くときはオプションバーの設定に注意しよう。通常シェイプを描く場合は、オプションバー中央の[新規シェイプレイヤーを作成]が選択されている。このため、2つ目のシェイプを描くと新しく別のシェイプレイヤーが作成される。同じシェイプレイヤー上にシェイプを描くには、[シェイプ範囲に合体]や[シェイプから一部型抜き]といったボタンをクリックしてから描く。 | |||
![]() ▲オプションバーの[新規シェイプレイヤーを作成]が選択されているので、2つ目のシェイプを描くと新しく別のシェイプレイヤーが作成される。ここではわかりやすいように2つ目のシェイプの色を変更した。 |
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![]() ▲レイヤーパレットを確認すると、シェイプレイヤーが2つできている。 |
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![]() ▲オプションバーの[シェイプ範囲に合体]や[シェイプから一部型抜き]といったボタンをクリックしてから描くと、1つのシェイプレイヤー上で複数の図形を組み合わせて描くことができる。 |
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![]() ▲レイヤーパレットを確認すると、シェイプレイヤーが1つであることがわかる。 |
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テクニック7:描画の基本
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Photoshop超基本のテクニック7
テクニック1:画像補正の基本
テクニック2:選択範囲の基本
テクニック3:レイヤーの基本
テクニック4:スタイルとフィルタの基本
テクニック5:変形の基本
テクニック6:文字の基本


















