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瀬尾先生に学ぶ!クリエイティブ力を高める、気功レッスン

2022.11.04 Fri

【気功の基礎知識】調身・調息・調心「三調」など、自分自身で心身をトレーニングする気功(内気功)とは?

構成:編集部 取材・文:水澤舞衣子 取材協力:瀬尾港二[アキュサリュート高輪] イラスト:中野[蛙亭]

やる気が出ない、眠りが浅い、疲れが取れにくい、なんだか心と身体のバランスが悪い……そんなもどかしさを感じている現代人は多いはず。そこで、中国古来の健康法・心身の鍛錬法として現代まで受け継がれてきた「気功」に注目!気功は、ストレスの緩和、思考力や集中力、日々の活力を高めてくれるだけでなく、すぐに実践できる手軽さも魅力。第1回は、そもそも「気功」とはどんなものなのかを紹介します。

気功のレクチャーは、鍼灸院「アキュサリュート高輪」院長の瀬尾港二先生。イラストはお笑いコンビ蛙亭の中野さんです!

生命活動に重要とされる「気」ってなに?

「気分がいい」「元気がある」「陽気な人」「空気が悪い」……など、私たちは日常的に「気」を意識して暮らしています。そのように、東洋医学においても「気」は「物質」であると考えられています。

人間の体内に流れるエネルギーでもある「気」は、生命活動において以下のような重要な役割を果たしています。

1)推動(すいどう)作用
成長・発育、血液循環や臓腑の生理活動の推進。
2)温煦(おんく)作用
臓器を温める、体温の維持。
3)防御作用
免疫力を上げる、外邪(病気の原因となる外的要因)の体内への侵入を防ぐ。
4)固摂(こせつ)作用
血液や尿などを身体の外に漏らさない。
5)気化作用
気・血・水などを相互に変化させ、代謝を行う。

「気」が不足したり、滞ってしまったりすることで、これらの機能が弱まると……
 

・疲れやすい
・やる気が出ない
・成長が遅れる
・手足、身体の冷え
・臓器の機能低下
・病気になりやすい
・鼻血が出やすい
・代謝の異常

といった不調として現れます。私たちの身体は知らず知らずの間、「気」に支えられているのです。

気功は中国生まれの自己トレーニング方法

そんな「気」を用いる「気功」は、中国から伝わり、身体・呼吸・心を調えることを主とした自己鍛錬法です。少なくとも2000年以上前の漢の時代から呼吸を用いた健康法として確立されていて、1970年代には当時の資料が発掘されています。「気功」という名前が付けられたのは1950年代のこと。いつどのように始まったのかという起源については明確ではなく……、これらの説が立てられているのだそう。

・医師が健康のために行っていた
・道教系の僧侶が修行のために行っていた
・武術の鍛錬のため

気功(内気功)で心も身体も整えよう

この連載では“クリエイティブな思考”を高めるべく、日常的に「気功」を取り入れる方法を教えてもらいます。気功には、自身が心身の鍛錬をして体内の気の流れを良くする「内気功」と、自分以外の他者が気を放つ「外気功」の2種類がありますが、今回はセルフですぐにトライできる「内気功」に取り組みます。

気功においてもっとも大切なことは「放鬆(ファンソン)」という、「リラックスした状態」です。

放鬆の基本はこの3つから成る「三調」。これらを調えることが自律神経の訓練につながります。

1)調身(ちょうしん)
身体の姿勢や動きを調える
2)調息(ちょうそく)
呼吸を調える
3)調心(ちょうしん)
心(イメージ・意識)を調える

■STEP1. 調身
身体の姿勢や動きを調える「調身」の基本として、「昇降開合(しょうこうかいごう)」という動作があります。それぞれ腕の動きや手のひらの向きなどでイメージしてみてください。

・昇
気を上げる作用/腕を上げる・手のひらを上に向ける(息を吸う)
・降
気を下ろす作用/腕を下ろす・手のひらを下に向ける(息を吐く)
・開
気を発散(開放)する作用/腕や手を外側に開く(息を吐く)
・合
気を収める(集中)作用/腕や手を内側に閉じる(息を吸う)

やる気を出すときに腕を持ち上げる動作や、興奮した人をなだめるときに「まあまあ落ち着いて……」と手を下に振る動作などを思い描くと、気の動きが想像しやすいのでは?実は普段の暮らしでも無意識に気を動かしているのです。

調身をする際に意識したいのは力を抜くことです。動作は丸く、軟らかく、遠くへと動かすイメージで行います。

■STEP2. 調息
身体の動きを調えたら、次に「調息」で呼吸を調えます。気功に使う呼吸法の種類は以下の通りです。

1)自然呼吸
無意識で行う
2)腹式呼吸
1. 順呼吸:吸ったときにお腹が膨らむ
2. 逆呼吸:吸ったときにお腹がへこむ
3)特殊な呼吸法
1. 停頓呼吸:途中で止める
2. 風呼呼吸:風の音のように強く呼吸する

息を吐くことは気を下げる作用、息を吸うことは気を上げる作用になります。これらを調身と組み合わせて行っていきます。

■STEP3. 調心
「調心」は、意識を集中させ、気の流れをイメージする鍛錬です。意識をどこに集中させるか、主なものをお伝えします。その時の意識の集中の度合いは、スポットライトの強い光のようだと緊張が高まってしまうので、あるようでないようなぼんやりとしたぼんぼりの灯りのような集中にしてください。

1)自分の身体の中
1. 足の裏や丹田(へその数センチ下)など、点でイメージする。
2. 気の流れを線でイメージする。
2)外部
ろうそくの灯りの揺らぎや、景色や絵画を見ることもよい。

この3つをそれぞれ合わせて行うことが気功の基本!次回から、目的に合わせた気功の動作を紹介していきます。身体と呼吸、心を調え、心身のバランスを取ることで、思考力のアップや緊張の緩和、ストレスの軽減にも。デザイナーやイラストレーター、ライターなど、クリエイティブな職業の人にもぴったりの内容となっているので、ぜひお試しください!

プロフィール

瀬尾港二
アキュサリュート高輪院長
1960年宮崎生まれ。ICU理学科卒業後、北京中医学院(現北京中医薬大学)針灸推拿学部に入学。在学中から気功や武術の大家に師事。92年卒業。2010年にアキュサリュート高輪を開設。一般社団法人日本中医薬学会理事・事務局長、神奈川衛生学園専門学校非常勤講師。著書に「図解 よくわかる東洋医学―漢方薬・ツボ・食事、3つの養生法で治す」「家庭でできる漢方〈4〉不眠症―原因・タイプ別 眠れるからだに体質改善!」など。
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