CLIP STUDIO PAINTとワコム「Wacom Cintiq Pro 16」を愛用
イラスト・キャラクター制作のこだわり&イラスト紹介
──作品の制作には「CLIP STUDIO PAINT」を使われているそうですが、使い始めたきっかけは?
中野 当時、ニコニコ生放送で顔出しの雑談生配信をしていたんです。そこでお絵描き配信みたいなものをしようと思い、そこで「IllustStudio」と板タブを買いました。インターネットが好きだったので、「ニコニコ静画」にイラストを投稿したり、「2ちゃんねる」にスレを立ててお題に応える企画を自分でやったりしていましたね。タブレットは液晶に進化しましたが、IllustStudioが「CLIP STUDIO PAINT」に機能を引き継いで、その頃から今もずっと使い続けています。
──CLIP STUDIO PAINT ではどのようなブラシを使っていますか?
中野 手描きのような線にしたいので「リアルGペン」というブラシを線画に使っています。絵本のような絵を描く時は「ざらつきペン」で描いています。ふたつともダウンロードして使っています。
──イラスト制作にあたり、使用している機材はなんでしょうか?
中野 ワコムの「Wacom Cintiq Pro 16」という液タブを使っています。今まではワコムの板タブを使っていたので、憧れの液タブを一昨年に買いました。思い通りに線が描けてすごく楽しいです!
──イラスト制作では、どのようにキャラクターを生み出していますか?
中野 個展で展示した《前髪》は、Tシャツにプリントしたいというところからスタートしました。小さい絵だと埋もれてしまうなと思い、アップにしようと思いました。絵を描いた後に目元や口元など、さまざまな部分を枠で切り取るように寄ってみて、髪の動きなどを考えていましたね。小さく書かれている文字は「チャンスの女神には前髪しかない」という言葉の英訳なんですが、そう言っているのに「前髪を切ってみたらどうかな?」とか、掠っているような要素を組み合わせています。
《チャイナパンク》(下に掲載している紫と黄緑のイラスト)は、2色刷りのグッズを作りたかったので、2色で描くことが先に決まっていました。「奥さんに何がいいかな?」と聞いたら、チャイナ風のデザインが好きだったので、チャイナと何かを組み合わせようと考えて浮かんだものです。そういうふうに何かの要素から浮かんでくるものもあれば、いきなり描き始めて形を作っていくこともありますね。
──キャラクターを描く際はどこから描き始めますか?
中野 目ですね。目を描き始めてから、「この子は快活な表情をしているな」とか、イメージを膨らませていきます。
■イラスト展「お初です、わこつ!」で展示されたものを一部ご紹介します!
2023.12.15 Fri