
第12回 SEOとデザインクオリティ その1~SEOに適したWebデザインとは
既述のように、SEOはマーケティング活動の一手段であり、商品を購入させる、情報を提供する、会員を獲得する、など、Webサイトの目的を達成するための重要な役割を担う。そして、SEOの観点からWebデザインを考えた場合、「ユーザー視点」がもっとも重要な切り口になる。
(解説:株式会社ディーオーイー コンサルタント 徳田 ひさぎ)
ユーザー視点のデザインを
Webデザインとは、情報デザインや構造、使い勝手(ユーザビリティ)までを含めたサイト全体の設計のことであり、“見栄え”のみを指すわけではない。どれほど見栄えが良かろうとも、目的を達成できないWebサイトは、自己満足に終わってしまい、マーケティングツールとしての役割を果たすことはできない。
“目的を達成するWebサイト”を作るには、ユーザー視点で考えることが必要だ。
“思い込み”による機会損失
検索エンジンを利用してWebページを訪れた際、何のナビゲーションも設けられていないページに行き当たり身動きが取れなくなってしまった、あるいは、「戻る」リンクをクリックしたら検索結果ページに戻ってしまった、といった経験を、誰でも一度はしているのではないだろうか。

ナビゲーションが設けられていないページの例
多くの場合、こういった問題は、作り手の“思い込み”によって発生する。具体的には、ユーザーはWebサイトのトップページから順番にページを移動していくであろう、常に作り手の意図した通りにWebページは表示されるであろう、などの思い込みによってサイトを設計していることが原因である。
サイトを設計する際には、ユーザーの行動を予測し、ナビゲーションを適切にデザインする必要がある。しかし、そうした配慮がなされていなかったがために、せっかくの訪問者を取り逃がしてしまうケースは数多く存在する。
しかも、そのようにユーザーを取り逃がしたということは、同時に、検索エンジンロボット(以下、ロボット)をも取り逃がしたことを意味するのだ。
ユーザーにもロボットにも、ナビゲーションは必要
ロボットがWebサイトを巡回し情報を収集する際は、ユーザーと同じようにリンクをたどる。従って、前述のようにユーザーがリンクをたどることができない場合は、ロボットもリンクをたどることができず、サイト全体の情報を収集することなく去ってしまう。
サイト内のリンクをつなぎ、回遊性を確保するのが、ナビゲーションの役割である。また、SEOには、
第7回で述べたように、網の目のような浅いリンク構造が効果的だ。
ついては、以下のことに留意しながら、最適なナビゲーションをデザインされたい。
・現在位置がわかる情報を提供する
ユーザーは、どのページを入り口としてサイトを訪れるかわからない。どこから入ってきても、ユーザーが現在位置を把握できるよう配慮したい。
・トップページや上位カテゴリへ戻る手段を用意する
情報を閲覧する順番を、作り手が限定してはならない。用意されたナビゲーションが「次へ」「戻る」のみであるなどは、その顕著な例である。ユーザーが思うままにサイト内を閲覧できるよう、上位階層へのリンクを用意したい。
・統一感のあるナビゲーションを提供する
見た目の美しさのみならず、ユーザーが機能を役割を学習することで、さらに使い勝手を向上させる効果がある。
そして、そのようにしてデザインされたナビゲーション情報をユーザーやロボットにわかりやすく伝えるには、Webページの構造化が必要だ。
では、構造化されたWebページとはどのようなものか? 次回はそれについて解説する。
次回につづく