アップルの誇る画像管理ツールのAperture
100を越える新機能でバージョンアップ
Aperture2
アップルコンピュータ
Appleの独自性とPCハブ構想
そんなハードウエア群が際立つAppleであるが、ここ数年は実はソフトウエア開発にかなり力を入れている。ソフトのみならず、様々なものを洗練されたデザインと機能でリリースしてくれるので、思わず手に取ってしまったり、購入してしまったユーザーは少なくないだろう。これらはPCをコアにして様々な機器を網羅していくジョブスの構想のようで、Apertureもそのパーツのひとつなのだ。
それ故か、価格の割に妙に高性能で、さらに普通のこの手のソフトにありがちな他のライバルソフトにおもねるような機能と言うのはあまり見当たらず、かなり独自路線を突っ走っている。
価格も、23,800円とデビュー時よりも半分くらいの価格になり、機能や開発コストから考えると採算が取れているとは到底思えない設定であり、どちらかと言うと、マックユーザーの為の高度なサービスと言う側面が大きい気がする。事実、.macやiWorksも使っている筆者の使用感からすると、Macを中心に様々なことができる設計はストレス無く使えるので、ありがたいかぎりなのだ。
ただし、すべての既存Macユーザーに福音となるわけではない。これらの新機能はマシンパワーとOSの機能に支えられている為、ある一定以上のシステム条件を満たさないとインストールすることができないのだ。(システム条件参照)
これはApple側に理解を示した考え方では、新世代PCのあり方をハードとソフトの両面から世界に提供しているのであって、それ故の仕様条件であるといえ、決して古いMacの買い替えを促進させるためだけのものではないようだ。たしかに、PCが当たり前になりネットやデジタルカメラを誰しも使える時代になって、よりライフスタイルに深く浸透してきたデジタルライフは、そういった機器でないと対応できない。
さらに充実した様々な新機能
本題のAperture2であるが、ほぼ全体を高度にモデファイしてきた状態で、前バージョンと比べると完全に実用域に達していると言える。記述スペースの都合上すべてを解説することはできないので、詳しく知りたい方はAppleサイトの『Aperture2/100を越える新機能』を参照して欲しい。
ここでは、テストしてみて特筆すべき部分について解説する。まず、全体としては、相当、開発者が勉強していることが伺い知れる作りになっている。おそらく、プロの写真家からかなりアドバイスを受けてそれらを反映させているのであろう。とにかく直感的に使えるようになっている。
ユーザーインターフェースはコンパクトにまとめられてかなり使いやすくなり、無駄がなくなった。1で存在したあらゆる情報を網羅してみせると言うスタイルから、仕様時に必要な情報を即座に切り替えて表示すると言うスタイルに変更している。それ故、情報系/操作系のツールはすべて同じ場所にまとめ、余計な情報や仕様時によっては無意味になる情報は表示/非表示を切り替えることで、写真にストレスなくアプローチできるようになった。
メタデータの管理や画像調整ツールもメインの機能であるがこれらについてもより実用的な変更が加えられいる。また、Appleがリリースしている、またはOSに搭載されている機能とのシームレスな連携がきらりと光る仕様になっている。筆者の環境ではネットにつないだMacをレパードで駆動しているのだが、.macやiWork、iPhotoや、OSの辞書機能にいたるまで、連携して使えるのだ。
Aperture2という新しいソフトをインストールしたというよりも、Macに新しい拡張機能を追加した、という使用感なのだ。普通のソフトはインストールしたら、ユーザーごとに異なる環境である為にどうやって他のソフトと連携するかはユーザー自身が考えて使う必要があるのだが、ことApertureに関しては、そういったことはまったくないわけだ。このあたりも前のバージョンからかなりパワーアップされた機能といえるだろう。
操作感がかなり速いのも特徴だ。独自のデータ管理とマシン自体との完全なるネイティブ対応がもたらす真の速度であろうが、AppleのPCで駆動するAppleのソフトならではの優位点がそこにある。似たような画像処理作業を他のソフトで操作している時に発生する速度低下(風車ぐるぐるとか)は、今回のテストではありえないくらい少なかった。
そして、多くのRAWデータやファイル形式に対応しており、さらに、その画像ごとのファイル形式による違いをほとんど感じさせないのがすごいところだろう。普通、RAWとJPEGでは操作も感じも違うものだが、同じように作業できるのだ。Apertureでは画像データのオリジナルを書き換えることはせずに、すべて操作の履歴として残して管理しているので、確実にオリジナルデータに戻れるし、操作を失敗してもやり直せばいい。つまり、恐いのはHDクラッシュだけなのであるが、これらもボールト機能を使ってまとめてことなるHDにバックアップすればいい。ワンパッケージで管理できるので大量データを混乱せずに取り扱うことができる。
Aperture2の位置づけ
おそらく、このソフトについての位置づけやPhotoshopなどとの比較について混乱することが多いと思うので、あえて解説しよう。まず、アマチュアからプロまでの写真家で、特定のクライアントの撮影ではない写真、作品やスナップなどを数多く撮影するユーザー向けのソフトであり、スチール(静止画の写真)を管理するもので、動画ユーザー向けではない。
そして、主たる業務は日々大量にたまっている写真の迅速なる保管と整理と選択などであり、選択された写真のカラー調整やその他の写真的な調整、WEBへのアップ、プリントなどをおこなうことができる。ライバルで言えばライトルームであり、フォトショップではない。おそらくアマチュアやハイアマチュアでは十分過ぎる機能で、プロ等ではすべてのニーズを満たすわけではないのでフォトショップとの連携は重要であろう。しかし、ライトルーム等と併用する意味はまったくない。なにせ、フォトショップの15%位の価格なので、高度なレタッチや補正はできないが、暗室でおこなうような一般的な作業以上のことはすべて可能。
おそらく、この手のデジカメデータ管理ソフトの中では、間違いなく最強であると思われるが、全部の機能をつまびらかに解説できないのが残念だ。このほかの新機能については、前述したサイトでチェックしてもらいたい。
補正系はすべてスライダーでおこなう。数値管理もできるし、それらの保存も可能で、リフト&スタンプで一度かけた効果を他の画像にも簡単に適用できる。ガンガン操作してもデータ容量が膨大になることは無いので、ある意味革命的な作業が可能だ。ただし、トーンカーブなどのツールは消え去った。細かい微調整とかマスクを使うなどフォトショップライクな作業はできないのが難点であるが、写真に必要な基本作業はすべて網羅されている。冒頭で述べたが費用対効果の高いソフトといえるだろう。

色修正の使用前/使用後を並べてプレビューしている。ブラウザが消えているが、こういった切り替えはすべてショートカットで即時に操作可能。




協力:メンズブランドaptform(アプトフォーム)MICHAIL GKINIS。モデル:YUSUKE(小笠原祐介)
■動作環境
以下のいずれかのMacintoshコンピュータ:
Mac Pro
MacBook Pro
MacBook Air
MacBook
Intel Core SoloまたはDuoプロセッサを搭載したMac mini
1.8GHz以上のPowerPC G5またはIntel Core Duoプロセッサを搭載したiMac
1.6GHz以上のPowerPC G5プロセッサを搭載したPower Mac G5
1.25GHz以上のPowerPC G4プロセッサを搭載した15または17インチPowerBook G4
■グラフィックカード:カードの種類あり。下記URL参照
■ハードディスク:5GBの空きディスク容量(アプリケーション、サンプルプロジェクト、チュートリアル用)
■その他:DVDドライブ(インストール時に必要)
■問い合わせ先
Apple Store コールセンター
0120-27753-1
http://www.apple.com/jp/aperture/




