3.3 ビジネスブログのいろいろ | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて



CGMから考えるWeb制作とコミュニケーション

3 CGMと企業Webサイトのあり方

3.3 ビジネスブログのいろいろ


「社長ブログ」「トラックバックキャンペーンブログ」など、ビジネスブログにもいろいろな、目的・形態の実績例が各所で報告されています。ブログマーケティングなどといった主としてブランドサイトでの広告の一環として展開されるビジネスブログではなく、典型的な企業サイトのWeb担当者が管理すべきBloggingについて考えてみたいと思います。

解説:加藤 智明(つくねパパ)



[プロフィール]かとう・ともあき● 株 式会社クリエイティブガレージ インタラクティブコミュニケーションプロデューサー兼株式会社グロース・パートナーズIRコミュニケーションコンサルタント。市場調査会社での R&D業務経験を活かし、1999年よりWebマーケティング、ネットビジネス支援、Eコマースコンサルティングに携わる。プライベートでは、 ペットのミニチュア ダックスフントを愛する「つくねパパ」としてblogging。



企業のWeb担当者としてのビジネスブログの管理


mixiやGREEといった国産SNSが産声をあげたのが2004年。ブログはその前年の2003年が元年といえましょう。

企業のブログ活用としては、「社長ブログ」や「ブランドキャンペーンブログ」などで2004年頃から脚光をあび、当時は、"企業がブログを扱った"ということでニュース性が認められ、それだけでも話題になり、また、トラフィックも集まりやすかったことと思います。

その頃には、「PRブログ」「カスタマーサポートブログ」「広告ブログ」「企業ナレッジ共有ブログ」などといった目的ごとのビジネスブログの分類論なども盛んに行なわれ、それぞれの手法や戦術ノウハウに関しては、出版物を購読するまでもなく、ちょっとWeb検索すれば各所で情報が得られる環境となってきました。

企業のブログ活用に関しては、本稿でも、1-3 革命メディア「ブログ」の章で、既に述べさせていただいております。

Webデザインとグラフィックの総合情報サイト - MdN Interactive - 1.3 革命メディア「ブログ」

この1-3章ででは、下記のように書かせていただきました。

『ツールとしてのブログの導入ではなく、「アイデンティティを示しながら、頻繁にWebに情報をアップロード・公開し、共有する」といった「ブログする」行為をしている企業は、実際にはとても少ないのではないかと考えられます。』

本章では、この企業(人)による「ブログする」行為を、会社概要などの情報が掲載されている典型的な企業(コーポレート)サイトのWeb担当者が、どう管理・運営していくべきなのかを考えてみたいと思います。

SEOに長けたページを生成できる簡易CMS(コンテンツ・マネジメント・システム)としてのブログではなく、また、コメントやトラックバック・更新情報の配信などの機能をサイト上で発揮させるためのツールとしてのブログでもなく、データベースサービスの協働ともいえるようなBloggingを典型的な企業サイトで展開していくことに対し、その企業サイトの担当者はどのようにとりかかるべきなのでしょうか?


「非同期 かつ ダイナミック(動的)」なコーポレートコミュニケーションの実現


企業サイトの担当者(Webマスター等)といっても、企業により、FTP権限を持っている人のことを指したり、サーバー管理をしている人のことを指したりと様々であると思いますが、議論を整理するために、コンテンツ・編集やトラフィック管理などWebサイト及びそこでのコミュニケーションに関する全ての権限を有している個人(組織・部署)を企業サイトの管理者とさせていただきます。

このWebサイトの管理者が、その企業サイトでのBloggingの是非を判断するためには、「コンテンツ主体のアイデンティティを示しながら頻繁にエントリーを更新しつづけるBloggingという手法の導入が、そのサイトのコミュニケーション目標達成のために有効なのか否かの指標をもつ」ことが、何よりも大事なことといえましょう。

企業サイトには、PRやIR、ブランドコミュニケーションなどといった企業のコミュニケーション活動の中での達成すべき目標が設定されていることと思いますが、その目標達成のために、通常のHtmlページの更新では成しえないBloggingならではの成果をしっかりと把握することが肝要です。

「コミュニケーションツールとしてのブログ」というと、入力されたコメントに対し1対1に答えることをオープン化しなければならないのではないかとかいった、まるで、チャットやインスタントメッセンジャーでの同期メディアでのコミュニケーション実現のためのツールを思い浮かべる例もあろうかと思いますが、決してそれがBloggingの要件ではないと考えられます。新規にUPされたエントリーへの反応を確認し、次のエントリーに反映させ続けるという、ダイナミック(動的)なコミュニケーションが、非同期メディアとしてのブログでも実現可能と考えられます。

要は、通常のHtmlサイトの更新では得ることができないようなBloggingならではの究極のコミュニケーションとは、そのエントリー主体(人・組織)のアイデンティティを示すことという違いに過ぎないといっても過言ではないのです。そのときにコンテンツ・編集の責任も負っているWeb対象者にとっては、Bloggingのエントリーそのものの管理・責任のあり方が問題となってくるのです。


静的な情報投下・配信から、「対話」へ


「社長ブログ」「Webスタッフブログ」「広報担当者ブログ」「IRブログ」など、Bloggingの主体は、さまざまに考えられます。

その各エントリーとして掲載されるコンテンツに対し、Web担当者が(編集)責任を負うのか否かが問われる状況なわけですが、そのBlogging主体にエントリーの効果を日々伝達し「編集会議」を行なうことは、少なくともコミュニケーションを管理しているWeb担当者には必要なことといえましょう。

さて、ここまで書いてきましたが、Bloggingの主体として大きなくくりを話してくることをあえてさけてきました。
それは「全社員によるBlogging」です。

「(全)社員ブログ」を企業の公式URL下などで展開している企業は、2005年あたりまでは2~3社しか検索できなかったのですが、それから2年あまりたち「社員ブログ」などのキーワードで検索してみると中小・零細企業を中心にホントにたくさんの事例がみられるようになりました。

全社員のbloggingを奨励する大企業としては、米国のIT企業などが有名ですが、その中のひとつ、サン・マイクロシステムズの社員ブログが3周年をむかえ、その効果について役職員がblogs.sun.com上で情報交換しています。

◆ongoing ? Three blogs.sun.com Years


blogs.sun.com

こうなると、日本のリアルビジネス大企業の「全社員ブログの展開」と「社員個人が企業人としてBloggingすることに対する企業スタンス」が気になる所です。

この(全)社員によるBloggingに関しては、さすがにそのエントリー内容に関しては、既存の企業のWeb担当者に(編集)責任が生じるものとは言えなさそうです。ここまでくると、企業のコーポレートコミュニケーション管理の枠を超え、インナーコミュニケーションや社員教育も含めた「企業文化」創造の話しに繋がっていくことになります。

日本のリアルビジネス大企業が、オープンな「全社員ブログの展開」をも視野にいれるようになるには、よほど「リード/ライト」インターネット時代のコミュニケーションの有効性を経営陣が認識しないことには、始まらないのかもしれません。



次回もお楽しみに!!
twitter facebook このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて

この連載のすべての記事

アクセスランキング

8.30-9.5

MdN BOOKS|デザインの本

Pick upコンテンツ

現在