
CGMから考えるWeb制作とコミュニケーション
6 企業のWebサイトの管理・運用のあり方
6.5 Web担当・Webマスター(3)
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[プロフィール]かとう・ともあき● 株 式会社クリエイティブガレージ インタラクティブコミュニケーションプロデューサー兼株式会社グロース・パートナーズIRコミュニケーションコンサルタント。市場調査会社での R&D業務経験を活かし、1999年よりWebマーケティング、ネットビジネス支援、Eコマースコンサルティングに携わる。プライベートでは、 ペットのミニチュア ダックスフントを愛する「つくねパパ」としてblogging。 |
現状のサイト管理と何を変えるべきなのか
そして、商品ブランドの管理においては、ブランドマネージャー制・プロダクトマネージャー制をもたず、製品開発は「開発部門」、広告に関しては「広告宣伝部」などに「別発注」している会社も多いのではないでしょうか?
複数のWebサイトがありながら、それらのサーバー管理・アクセス解析だけでなく、コンテンツ編集権をも1つの組織が担っているWeb専属の担当セクションを構えている企業はどれくらいあるのでしょうか?
本稿では、「6 企業のWebサイトの管理・運用のあり方6.3 Web担当・Webマスター(1)」において、下記のように述べました。
・・・典型的な階層構造の企業サイト内のコンテンツ・サーバー管理・アクセス解析はもちろん、たとえ企業サイトと別ドメインのブランドサイトやリクルート専用サイトなどが構築されたとしても、それらのサーバーとアクセス解析・ひいてはコンテンツ編集権をも担う組織がB to Cコミュニケーションを目的とした企業のコミュニケーション活動にも、求められるようになってきているのです。・・・
これを一歩進めて、「リード/ライト」インターネット時代のB to C to Cコミュニケーションを効率よく実施していくためには、どのような組織・体制が求められるのかを考えてみたいと思います。
そのあり方をさぐるために、「リード/ライト」インターネット時代のB to C to Cコミュニケーションを実現していくため、従来型のWebマスターに追加される業務内容をみてみましょう。以下のようなものがあげられると思います。
●さまざまなデバイスへの対応
→ケータイやゲーム機など、ユーザーのデバイスにあわせたコミュニケーション管理
●パーマリンク型のページURL管理とLPO(ランディングページ最適化)
→CGMからのリンクに対し「リンク切れ」をつくらない
→そのURL・ページタイトルに対応した最新の情報を提供しつづけるコンテンツ管理
→関連サイト、グループサイトと協調したページごとのキーワード設定による外部SEO(テキストリンク)管理
●SMO(ソーシャルメディア最適化)への対応
→CGMからのリンクを促すサイト設計、コンテンツ開発と管理
→自サイトでのユーザーの情報アップロード・リンク・ブックマーク行動支援
→ブログパーツなどの提供と、そこへの提供コンテンツの永久的な管理
→動画やPDFファイルに旅をさせる(ソーシャルメディアでの共有促進)・・・
●サイトを育てる広告管理
→広告コミュニケーションを起因とした話題性・情報伝播管理
→来訪促進・ページランク向上等、パーマリンク型URLページのメディア力を高める広告管理
→メディアミックスからクロスメディア戦略の核となるサイト・ページの管理
●CGM・ソーシャルメディアでの評判把握
●CGN・ソーシャルメディアでの評判に対応した、頻度の高いコンテンツ更新(&社員ブログ管理)
●CGM・ソーシャルメディアといった外部サイトへの情報アップロード&コミュニケーション
→企業・ブランドを代表してのCGM・ソーシャルメディアへの情報アップロードの是非と、そのコミュニケーション管理
ざっとあげただけでも、このようになってしまいます。もちろん専任の部門は必要となりますが、これらの作業は驚くほどコストがかかったり人的資源を必要とするものではありません。何といってもプラットフォームとしてのWebをターゲットにしたコミュニケーション(管理)は、あまたある無料のサイトサービスをうまく活用すればいいわけですし、有力なブロガーや有力なアフィリエイターなどはほとんど一人で、上記のような作業を日々実践しているわけですから・・・。
リアルブランド(大)企業にとって問題なのは、「複数のWebサイトでのコミュニケーションを一元管理する」「組織を代表して自社サイトや、他のCGM・ソーシャルメディアでコミュニケーションする」といったことのオーソライズとその手続き及びその人材の評価といったことがあげられるのではないでしょうか?
コミュニケーション効率とセキュリティマネジメント
組織を代表して、または所在を明らかにした企業人個人として、CGM・ソーシャルメディアで社員がコミュニケーションすることに対し、みなさんの企業はどのような指針を定めているのでしょうか?結局は、この行為に対する企業のスタンスが、(複数の)企業サイトを一元管理し情報発信だけでなくB to C to Cコミュニケーションを実行していくためのWebサイトのあり方・選任組織のあり方を規定するように思います。
以前ご紹介した、シリコンバレーなどでビジネスSNSとして成立しているLinkedInのようなところで、社員個々が活発にコミュニケーションしたり、また、企業の公式サイトに「全社員ブログ」を併設し社員に積極的なコミュニケーションをしたりということを推奨するといったオープン&フラットな企業体質を有している企業であれば、公式サイトが達成すべきコミュニケーションを管理する負荷は軽減されるといえるのではないでしょうか。

最近の企業経営では、トップマネジメント担当者にCEO(最高経営責任者)、CFO(最高財務責任者)などのポスト名を冠しているケースがみられますが、上記のような良好なコミュニケーション達成のための組織としては、CCO(最高コミュニケーション責任者)がWebマスターを兼ねる体制が、イメージされてしまうのです。




