光学26倍ズームの多機能モデル「X90」 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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デジタルカメラ

超望遠撮影ができる光学26倍ズームの多機能モデル

X90

ペンタックス

ペ ンタックス「X90」は、光学26倍ズーム搭載のレンズ一体型のデジカメだ。ワイド側26mm相当、テレ側676mm相当という幅広い焦点距離を持ち、こ れ1台であらゆる撮影シーンに対応。フルオートでもフルマニュアルでも使える多機能さも魅力だ。その機能と操作性、画質をレビューしよう。



X90 ペンタックス

オートからマニュアルまで10モード対応

ペンタックスから光学26倍ズーム搭載のレンズ一体型デジカメ「X90」が登場した。昨年発売した「X70」の後継機にあたり、基本デザインを継承しながら、ズームの倍率アップや撮影機能の強化を図っている。

ボディは、レンズ部が大きく突き出た、上から見るとL字型のデザインを採用する。外装は樹脂製で、表面はややグレーっぽいメタリックブルーで塗装されている。高級とまではいえないが、かといってチープには感じない、まずまずの質感だ。ボディのサイズと重量は、光学20倍以上のズーム機の中では小型軽量の部類といえる。

電源ボタンを押すと、約1.6秒で素早く起動し、液晶モニタが点灯する。液晶は、表面にARコートを施した2.7型/約23万ドットのLCDを搭載。背面左上にあるEVF/LCDボタンを押すことで、液晶表示から電子ビューファインダー表示への切り換えができる。

撮影モードは、シーンの自動認識が働く「オートピクチャー」モードのほか、プログラムAE、絞り優先AE、シャッター優先AE、マニュアル、スポーツ、高感度、動画、シーン、ユーザー設定の計10モードに対応。このうちシーンモード選択時は、さらにパノラマやペットなど20モードを選べる。凝った撮影がしたい中級以上のユーザーにとっては、マニュアル露出対応がうれしいポイントだろう。絞りやシャッター速度、露出補正は背面の電子ダイヤルを使って1/3ステップで素早く調整できる。

操作面で特に便利に感じたのは、背面の右下にあるグリーンボタンだ。このグリーンボタンを押すと、モードダイヤルで選択した撮影モードを問わず、瞬時にフルオートモードに切り替わる。そしてもう一度押すと、元の撮影モードに復帰する。つまり、マニュアル露出で撮っている最中に、一時的にフルオートで撮ることが簡単にできる。

また、グリーンボタンをカスタマイズしてFn(ファンクション)機能を割り当てることも可能だ。Fn機能とは、記録サイズや画質、WB、ISO感度、AFエリアなどの主要な設定画面をダイレクトに呼び出す機能のこと。自分にとって使用頻度の高い機能を設定しておくといいだろう


テレ側にズームアップした状態。左手でレンズ部を包み込むようにして構えると、ホールドバランスが安定する
テレ側にズームアップした状態。左手でレンズ部を包み込むようにして構えると、ホールドバランスが安定する


基本操作は、薄型軽量のOptioシリーズとほぼ同じで、十字キーを使って各種機能を設定できる。右上のダイヤルで絞りやシャッター速度を調整できるのはXシリーズならではだ
基本操作は、薄型軽量のOptioシリーズとほぼ同じで、十字キーを使って各種機能を設定できる。右上のダイヤルで絞りやシャッター速度を調整できるのはXシリーズならではだ



ワイドにもテレにも強い高倍率ズーム

X90の最大の特徴は、光学26倍という高倍率のズームレンズを搭載していることだ。35mmフィルム換算の焦点距離は、テレ側で676mm相当にもなる。この数値がどれほどの超望遠なのかは、月を撮影した下の作例を見てほしい。肉眼では見えないクレーターまではっきりと写っていることが分かるはず。デジタルズームを併用すれば、月を画面いっぱいのサイズでとらえることも可能だ。

その一方、テレ側だけでなく、ワイド側の焦点距離は26mm相当と短いこともポイントだ。一般的な28mm相当に比べて、数値上はわずか2mmの差だが、テレ側の2mmとは異なり、ワイド側の2mmは意外と大きな違いになる。広がりのある構図や、遠近感を強調した画面構成で撮る際に役立つ。

接写性能の高さも見逃せない。マクロモード選択時は、ズームのワイド側から中間域までの間で最短10cmまで近寄ることができ、さらに1cmマクロモードでは、文字通り最短1cmまでの近接撮影ができる。

AFについては、9点の測距点が自動で選ばれるマルチAFのほか、手動で測距点を動かせるスポットAFや、動体への自動追尾AFなどに対応。ズームのテレ側使用時や、薄暗いシーンではAFスピードが低下する傾向はあるものの、高倍率ズーム機のAFとしてはまずまずの精度とスピードを実現している。

同社製品ならではの特徴としては、カメラ内での編集機能の充実が挙げられる。プレビュー画面を見ながら、白黒やセピアに変換できるほか、トイカメラ風や、特定の色の抽出、フレーム合成、フィッシュアイ効果、人物の顔の小顔化、ソフト化などが行える。

そのほか、一定間隔で自動撮影を行うインターバル撮影機能や、笑顔の瞬間に自動でシャッターを切るスマイルキャッチ、白とびや黒つぶれを低減するD-Range設定、画像合成によって超広角効果を得るデジタルワイド撮影などを搭載。動画は1280×720ピクセルのHD記録に対応する。

撮像素子は1/2.33型の有効1210万画素CCDとなる。初期設定の画質は、彩度とシャープネスをほどよく高めた見栄え重視の傾向だ。好みに応じて画質の傾向をカスタマイズすることはもちろんできる。RAW記録には対応していない。

X90は、広角から超望遠までの撮影を気楽に楽しめる小型軽量の高倍率ズーム機だ。すでに薄型軽量のコンパクト機を持っているユーザーが、旅行やイベント用などに買い増しする1台としてお勧めできる。またマニュアル露出などワンランク上を目指したい人のステップアップ用としても好適だろう。


676mm相当のズームのテレ側で月を撮ると、このくらいの大きさで写る。撮影モードはマニュアルを選び、絞りF5、シャッター速度1/80秒、感度ISO200に設定した
676mm相当のズームのテレ側で月を撮ると、このくらいの大きさで写る。撮影モードはマニュアルを選び、絞りF5、シャッター速度1/80秒、感度ISO200に設定した

ズームのテレ側に、デジタルズームを併用して撮影。デジタルズームでは解像感がやや落ちるが、それでも、このサイズの月の写真としては実用十分の精度だろう
ズームのテレ側に、デジタルズームを併用して撮影。デジタルズームでは解像感がやや落ちるが、それでも、このサイズの月の写真としては実用十分の精度だろう

焦点距離26mm相当になるズームのワイド側で撮影。ハイライト部からシャドー部までを滑らかな階調で記録できている
焦点距離26mm相当になるズームのワイド側で撮影。ハイライト部からシャドー部までを滑らかな階調で記録できている

ズームの中間位置で撮影。細部の表現力は、1/2.33型という小さなCCD採用モデルとしては良好な部類といっていい
ズームの中間位置で撮影。細部の表現力は、1/2.33型という小さなCCD採用モデルとしては良好な部類といっていい

カメラを固定して、4秒の低速シャッターを使用して撮影。橋の細部や遠景のビルなどがシャープに再現されている
カメラを固定して、4秒の低速シャッターを使用して撮影。橋の細部や遠景のビルなどがシャープに再現されている

接写性能の高さを生かして、約10cmの距離から撮影。ズームアップすれば、さらに大きく写すこともできる
接写性能の高さを生かして、約10cmの距離から撮影。ズームアップすれば、さらに大きく写すこともできる




(永山昌克)




■価格 オープンプライス(実勢価格:4万円前後)

■おもなスペック
撮像素子:1/2.33型CCD/有効画素数:1,210万画素/ISO感度:ISO80~6,400/測光方式:分割測光、中央部重点測光、スポット測光/シャッタースピード:4~1/4,000秒/記録媒体:内蔵メモリ、SD/SDHCカード/記録ファイル形式:JPEG(静止画)、AVI(動画)/外形寸法:111(W)×84.5(H)×110(D)mm/重量:約400g(本体のみ)

■問い合わせ先
ペンタックスお客様相談センター
0570-001313
http://www.pentax.jp/

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