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デジタルカメラ

より手軽になったフルサイズのデジタル一眼

D700

ニコン

ニコン「D700」は、35mmフルサイズの撮像素子を搭載するニコン「FXフォーマット」の第2弾だ。最上 位機「D3」の画質と基本機能を受け継ぎながら、ボディの小型軽量化と低価格化を実現。APS-Cサイズ「DXフォーマット」に比べると小型とはいえない が、フルサイズならではの高感度性能やボケ味をより身近に味わえる。


ニコン「D700」

約995gのボディに大型センサーを搭載

ニコンのデジタル一眼レフ機は、撮像素子の大きさによって2種類の規格に分けられる。ひとつは、APS-Cサイズの撮像素子を搭載した「DXフォーマット」で、入門機「D40」から上級機「D300」までの幅広いラインアップがそろう。もうひとつは、35mmフルサイズの撮像素子を採用する「FXフォーマット」と呼ばれるもの。

昨年11月に発売したFXフォーマットの第1弾「D3」は、同社初のフルサイズ機としてプロやハイアマチュア層からの大きな支持を得た。人気の理由は、フルサイズならではの高画質や高感度、秒間9コマの高速連写、視野率100%のガラスファインダー、過酷な使用に耐える頑丈なボディなどだ。フルサイズの分野では、ライバルのキヤノンに差を付けられていた同社にとってエポックメイキングな製品といっていい。

そして、そのFXフォーマットの第2弾が今回取り上げる「D700」だ。まず、基本的な仕様を確認しておこう。撮像素子は36×23.9mmの大きさを持つ、有効1,210万画素のCMOSセンサーで、処理エンジンには「EXPEED」を搭載。感度は最低ISO100から最高ISO25,600までに対応する。ボディは防塵防滴構造で、液晶モニタには3型92万画素の低温ポリシリコンTFTを、AFには51点測距をそれぞれ採用する。ここまでの性能はD3と同じである。

D700とD3の大きな違いは、ボディのサイズと重量だ。本体重量1.2kgを超えるD3に対して、D700は995g。D3にあった縦位置用のグリップ部と縦位置用のシャッターボタンを本体から切り離してオプションにしたことで、本体サイズはひとまわり以上小さくなっている。

DXフォーマットの製品に比べると、それでもまだ大柄といえるが、D3との比較では携帯性が高まったことは確か。D700のホールド感は、ペンタプリズム部などのボディ上部が重く、ややバランスが悪い印象が残る。特に、望遠ズームなどの大きなレンズを装着した際には、ホールドバランスが低下する。だが、そう感じる場合は、オプションのグリップ「MB-D10」を装着すればいい。つまり、用途や使い方に応じて、縦位置用グリップの有無の選択できるのだ。D3の重さと大きさに抵抗を感じていた人には非常にありがたいポイントといえる。

D700の連写性能は、本体のみの場合が秒間5コマで、縦位置用グリップ使用時は秒間8コマ。D3の秒間9コマには及ばないとはいえ、スポーツなどの動体撮影に十分適したスピードだ。シャッター音についてはD3よりも少しカン高い音になり、好みが分かれるだろう。

ファインダーは、さすがフルサイズと感じるほど大きく広い。視野率100%ではなく95%なのは残念だが、ボディサイズや価格を考慮すれば仕方ないところだ。D3から受け継いだ51点測距のAFはてきぱきと作動するなど、操作レスポンスは全般的に快適なレベルだ。


キットレンズ「AF-S VR Zoom Nikkor ED 24-120mm F3.5-5.6 G(IF)」を装着した状態


液晶は3型の大画面で、約92万画素の精細感を持つ。基本的な操作系は従来機D300などとほぼ共通だ


ニコンFマウントを採用し、豊富なニッコールレンズに対応。DXレンズ装着時は、DXフォーマットの撮像範囲のみを使用可能


「イメージセンサークリーニング」に対応

D3にはない機能として、撮像素子のゴミを自動除去する「イメージセンサークリーニング」に対応する。電源ON/OFFの際に、撮像素子の前面にあるローパスフィルターを4種類の共振周波数で振動させ、付着したゴミを振るい落とす仕掛けだ。湿気を含んだ粘着系のゴミなど、この振動で完全に除去できないゴミはあるものの、レンズ交換の安心感が多少高まったといえる。

ライブビュー機能はD3から継承したものだ。ライブビューモードを選ぶと、内部のミラーとシャッター幕が開き、撮像素子を経由したリアルタイムの映像を液晶表示できる。その際のAFは、スピード重視の位相差検出AF(手持ち撮影モード)と、精度重視のコントラストAF(三脚撮影モード)の2方式を選べる。じっくりとピントを合わせ、正確な構図で撮りたい静物や風景の撮影では特に重宝する。

カメラの傾きを表す「水準器インジケーター」をライブビュー画面に重ねて表示したり、ボディ前面のファンクションボタンで素早くライブビューモードに移行できるようになるなど、ライブビューの使い勝手は従来より向上している。

そのほかの豊富な撮影機能はD3と同等で、あらゆる撮影シーンに対応した充実ぶりといっていい。中でも同社ならではの特徴といえるのは、動く被写体に対してAFフレームが自動的に追従する「3D-トラッキング」機能や、レンズの倍率色収差を画像処理によって自動軽減する機能、設定したシャッター速度を下回ると自動的に感度アップするISO感度の自動制御機能などだ。

多機能なため、メニューの項目が非常に多いが、自分にとって必要な項目のみを表示するマイメニュー機能や、主要なボタンへの割り当てを変更するカスタマイズ機能をうまく活用することで、操作性を高められる。また、ワンタッチで機能の意味をテキスト表示するヘルプモードが便利だ。

画質は、フルサイズセンサーならではの階調の豊かさと高感度ノイズの少なさを実感できる。特に、ISO800やISO1,600などの高感度画質の美しさは、D3と並んで現状のトップレベルといっていい。解像感に関しては、レンズ性能に依存する部分が大きく、細部までのくっきりした描写を求めるなら、デジタル対応の最新レンズを選びたいところだ。

フルサイズのメリット、つまり35mmのフィルムカメラの感覚でレンズ交換ができることや、35mmのフィルムと同等のボケ量、高感度ノイズの少なさ、ファインダーの見やすさなどを重視する人なら、今最も狙い目のカメラといえるだろう。要望は、フルサイズ対応のレンズのラインアップをさらに充実させて欲しいことだ。



周辺部はややぼけているが、画像中心部はシャープに解像。ノイズや色収差はほとんど見られない

画質の傾向をカスタマイズする機能として「ピクチャーコントロール」を搭載。このカットでは「ビビッド」を選び、鮮やかさを強調した

フルサイズは、APS-Cサイズに比べて同じ画角での焦点距離が長くなるため、背景をぼかした撮影に有利といえる

被写界深度の浅さによって立体的な描写となった。濁りのないクリアな発色と、暗部から明部までの滑らかなトーン再現にも好印象だ

感度ISO3,200で撮影。拡大するとザラザラとしたノイズが見られるが、この感度ではかなり低ノイズの部類。暗所撮影に強いカメラだ


記録メディアはCFカードで、電源はリチウムイオン充電池。オプションのバッテリーパック装着時は単3形電池も使用可能になる
(永山昌克)
■価格 オープンプライス(実勢価格:30万円前後)

■主なスペック
撮像素子:36×23.9mm CMOS/有効画素数:1,210万画素/ISO感度:ISO100〜25,600/測光方式:マルチパターン測光/中央部重点測光/スポット測光/シャッタースピード:30〜1/8,000秒/記録媒体:コンパクトフラッシュ/記録ファイル形式:JPEG、RAW(静止画)/外形寸法:147(W)×123(H)×77(D)mm/重量:約995g(本体のみ)

■問い合わせ先
ニコンカスタマーサポートセンター
0570-02-8000
http://www.nikon-image.com/jpn/
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