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スマートフォン

ついに上陸したアップル社のスマートフォン iPhone 3G

iPhone 3G


米国での初代モデルの発売から約1年。携帯電話の3Gネットワークに対応したiPhone 3Gが日本上陸。インターネットマシンとしての性格が色濃く出たアップル流のスマートフォンだ。

iPhone 3Gは、初代に比べて縦・横・高さともに僅かずつサイズが拡大したものの、背面を滑らかな曲面処理としたことで手のひらへのフィット感が向上した

iPhone 3Gは、初代に比べて縦・横・高さともに僅かずつサイズが拡大したものの、背面を滑らかな曲面処理としたことで手のひらへのフィット感が向上した

多機能携帯電話というより 音楽・通話機能付きインターネットマシン


iPhone 3Gは、2007年1月に発表され同年6月29日に発売された初代モデルのデザインテーマと基本機能を引き継ぎつつ、より高速な携帯電話の3Gネットワークや本格的なGPS機能をサポートした、第2世代のiPhoneだ。

内蔵メモリが8GBのモデルと16GBのモデルがあり、前者は背面カラーがブラックのみだが、後者はブラックとホワイトの2つのバリエーションから選択できる。

OSアーキテクチャは、Mac OS Xと基本部分を共有するOS Xベースだが、新型の発表を機にiPhone OS 2.0の呼称が与えられた。従来からのマルチタスクやマルチタッチインターフェースのサポートに加えて、ビジネス市場におけるクライアント製品に不可欠なインフラシステムであるマイクロソフトExchangeへ対応し、iPhone SDKによって開発されたネイティブアプリケーションの実行も可能となった。

本体サイズは、初代よりもわずかに大きく、厚みも増加した。これはおそらく3Gネットワーク対応によって増加する消費電力をカバーするための電池容量がアップされたことや、内蔵アンテナが既存の3種(携帯、Wi-Fi、Bluetooth)からGPS用が増えて4種となったことによるものと思われる。

同様に、背面カバーが従来のつや消しのステンレスパネル(+一部樹脂製)から、全面樹脂製に変更されたが、これも、異なる無線規格の干渉がなく、しかも感度が最大となるように4種のアンテナを配置する上で必要な変更だったと考えられる。

それでも、本体の第一印象を初代モデルとほぼ同じにまとめたのは、あえて変更する必要がないほど初代のデザインが完成されていること。そして、今は、iPhoneという製品を認知させる時期と考えるアップル社の意向が反映されたためであろう。

また、iPhoneを、音楽再生機能やエンターテイメント性を高めた携帯電話であると捉える向きもあるが、実際に利用してみると、iPodや携帯電話的な要素は購入時のフックになるように一般消費者に理解しやすい要素として加えられた印象が強く、その本質はインターネットコミュニケーションデバイスであると感じる。定額通信料込みの価格(8Gバイトモデルが月額8240円、16Gバイトモデルが同8720円相当)が高いか安いかは、ユーザーの使い方次第と言え、ドコモやauの定額プランとの比較では割高との見方もある。しかし、既存のスマートフォンなどよりもはるかにネット接続状態での利用が魅力的でパケット通信量が増えることを考慮すれば、筆者としては安価と捉えている。

カメラのレンズにはカバーはないが、筐体の曲面に埋め込むことで不用意に指がかかってもレンズ面と接触しない巧妙なデザインが施されている

カメラのレンズにはカバーはないが、筐体の曲面に埋め込むことで不用意に指がかかってもレンズ面と接触しない巧妙なデザインが施されている

UI革新のみならず アプリ戦略を支えるタッチスクリーン


すでに語り尽くされた感もあるが、iPhoneのマルチタッチインターフェースのチューニングは素晴らしく、通常は画面と指先が直結したかのような操作感が得られる。ただし、Safariブラウザで重いページを何枚か開いた場合や、最適化の進んでいないダウンロードアプリケーションを動かしたとき(あるいは直後)に動作が遅くなったり、アプリが落ちてホーム画面に戻ることがあり、改善の余地が残る。

また、クリックホイールを備えるiPodと異なり、タッチスクリーンベースのiPhone 3Gでは、独立したハードボタンのあるボリュームコントロール以外の操作を画面を見ながら行う必要があり、純粋に音楽プレーヤーとして使うならば不便な点も多い。しかし、通話マイクと最小限のリモコン機能を備えた専用イヤフォンが付属することで、その弱点はいくぶん緩和されている。

付属の専用イヤフォンは通話用マイクを内蔵。このマイク部分を、指先で1回つまむと音楽のポーズと受話/終話ができ、2回つまむと再生曲が次にスキップする。また、ACアダプタも小型のキューブ形状のものとなった
懸念された日本語入力に関しても、従来からのQWERTY配列のローマ字入力キーボードの他に、携帯電話風のテンキースタイルのものが追加され、さらに50音の各行頭の文字を長押しすると十字状にその行の文字が展開する新入力方式もサポートされた。独立したハードキーではないため、画面を見ずにタッチタイピングすることはやはりできないが、慣れれば指のスライド方向を先読みして動かせるので、それなりに速い入力が可能となる。

文字入力に関しては、一般の携帯電話のテンキー入力のように指の感触だけで行うタッチタイピングはできないものの、50音の各行頭の文字が十字状に展開される新入力方式がサポートされた。長押しでは、このようにその行の5文字がすべて表示されてから選択できるが、慣れればタッチ直後に指をスライドさせることで、その方向の文字だけをテンポ良く入力可能となる

文字入力に関しては、一般の携帯電話のテンキー入力のように指の感触だけで行うタッチタイピングはできないものの、50音の各行頭の文字が十字状に展開される新入力方式がサポートされた。長押しでは、このようにその行の5文字がすべて表示されてから選択できるが、慣れればタッチ直後に指をスライドさせることで、その方向の文字だけをテンポ良く入力可能となる

これらのクセを受け入れることができれば、iPhone 3Gは、実に操作して楽しい端末となる。各機能とタッチインターフェースの融合も巧みに行われており、マルチタッチも過剰に採り入れて混乱を招くよりも、写真やWebページの拡大・縮小表示のような用途を限定したスパイス的な使われ方で好感が持てる。

連絡先(アドレス帳)は、そのまま指先でフリック(はじく)してスクロール、または右端にある50音~アルファベットのコラム上で指をスライドして各行の冒頭にジャンプすることもできるほか、文字入力による検索も可能だ

連絡先(アドレス帳)は、そのまま指先でフリック(はじく)してスクロール、または右端にある50音~アルファベットのコラム上で指をスライドして各行の冒頭にジャンプすることもできるほか、文字入力による検索も可能だ


すでにiPod touchでも知られた機能だが、音楽再生モードでは加速度センサーを利用して、本体を縦持ちすると楽曲のリスト表示だったものが、横持ちするとCoverFlow表示に自動的に切り替わる


Flashに未対応など細かい点で異なるが基本機能はデスクトップ版を踏襲するSafariブラウザ。マルチタッチで自由に部分拡大や移動ができ、画面の縦横使いを加速度センサーで感知して表示を自動調整する

Flashに未対応など細かい点で異なるが基本機能はデスクトップ版を踏襲するSafariブラウザ。マルチタッチで自由に部分拡大や移動ができ、画面の縦横使いを加速度センサーで感知して表示を自動調整する
そして、母艦となるMacやWindowsマシン上のiTunes、もしくはiPhone 3G上から直接ワイヤレスでApp Storeを利用し、いくつかのソフトウェアを試してみると、アップル社がタッチインターフェースを採用した本当の理由が見えてくる。  それは、小さな本体サイズで様々なアプリケーションを動かすにあたり、画面サイズと操作性に関する最大限の自由度を確保するためには、全面タッチスクリーンとするのが最も合理的であるためだ。


iPhone 2.0プロジェクトの目玉でもあるアプリケーションの展開では、有償・無償とりまぜて、携帯ゲーム機並みの3Dゲームタイトルから、電子辞書、電子本、企業が提供するプロモーションアプリまで、すでに五百数十種類もの製品が揃っている。原稿執筆の時点で有償アプリの14位に入った「Mocha VNC」は、iPhoneからMacやWindowsマシンなどとの無線での画面共有と操作を行うためのユーティリティだ
総じて、iPhone 3Gは初代モデルの正常進化型であり、2色のカラーバリエーションと共に、より広いユーザーにアピールする製品に仕上がっている。しかし、それは決して単体で存在する携帯電話なのではなく、App Storeと連携して機能が拡張され、応用分野が様々に拡がっていく新たなソリューションプラットフォームなのである。

その独特な操作性や機能性から、なかなか文字だけではその魅力を伝えきることはできないため、興味を持たれた方は、ぜひショップ店頭でデモ機に触れて自ら体験してみることをお勧めしたい。



■おもなスペック
高さ:115.5 mm 幅:62.1 mm 奥行き:12.3 mm 重量:133 g 容量:8GBまたは16GB OS:iPhone OS 2.0 携帯電話/ワイヤレス通信方式:  UMTS/HSDPA (850、1900、2100 MHz)  GSM/EDGE (850、900、1800、1900 MHz)  Wi-Fi (802.11b/g)  Bluetooth 2.0 + EDR GPS:  Assisted GPS(A-GPS) ディスプレイ:  3.5インチ(対角)ワイドスクリーンマルチタッチディスプレイ  480×320ピクセル  解像度163 ppi オーディオフォーマット:  AAC、保護されたAAC、MP3、MP3 VBR、Audible (フォーマット 1、2、3)、Apple Lossless、AIFF、WAV ビデオフォーマット:  H.264ビデオ  MPEG-4ビデオ  m4v/.mp4/.movファイルフォーマットのステレオオーディオ カメラ:  2.0メガピクセル  写真へのジオタグ添付 センサー:  加速度センサー  近接センサー  環境光センサー 連続通話時間:  3G: 最大5時間  2G: 最大10時間 連続待受時間:  最大300時間 インターネット利用時:  3G: 最大5時間  Wi-Fi: 最大6時間 ビデオ再生:  最大7時間 オーディオ再生:  最大24時間 システム条件(Mac)  USB 2.0ポートを装備したMac  Mac OS X 10.4.10以降  iTunes 7.7以降 システム条件(Windows)  USB 2.0ポートを装備したWindows PC  Windows Vista、Windows XP Home/Professional Service Pack 2以降  iTunes 7.7以降
■問い合わせ先
ソフトバンク
http://mb.softbank.jp/mb/iphone/
アップル
http://www.apple.com/jp/iphone/
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