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デジタルカメラ

新デザインに変身した光学5倍ズームのIXY

IXY DIGITAL 820 IS

キヤノン





キヤノン「IXY DIGITAL 820 IS」は、光学5倍ズームを搭載した1000万画素機だ。これまでのIXY DIGITALシリーズからデザインを大きく改良したほか、機能や操作のブラッシュアップを実現。AFスピードの速さや画質の安定感の高さは、シリーズ共通の魅力といえる。その実力をチェックしてみよう。




滑らかなカーブを描くローブデザイン


キヤノン「IXY DIGITAL」シリーズには数多くのラインアップがあるが、型番3ケタのモデルの中で900番台はズームの広角側重視で、800番台はズームの望遠側重視のモデルといえる。その800番台の最新作がこの「IXY DIGITAL 820 IS」である。昨夏に発売した「IXY DIGITAL 810 IS」の後継機にあたり、CCDの高画素化やズームの倍率アップ、操作性の改良などを図っている。

まず注目したいのは、大きく生まれ変わったボディデザインだ。IXYのデザインといえば、元々は「ボックス&サークル」と呼ぶコンセプトに基づき、四角形と円形を組み合わせたスタイルが特徴。それに加えて、ここ数年の上位モデルでは、すべての面を滑らかな連続曲面で構成した「カーバチャーデザイン」という手法を取り入れている。

このIXY DIGITAL 820 ISの場合は、ボックス&サークルの流れは希薄になり、カーバチャーデザインをさらに発展させた新スタイルとして「ローブデザイン」というコンセプトをうたっている。ローブとはゆったりとした外衣のことで、宣伝コピーによると「人の体をやさしく覆う」イメージを持たせているらしい。

ボディの左側面は大きなカーブを描き、上から見えるとクサビのような形だ。ただし、実際のクサビのような直線形状ではなく、すべてのボディラインが曲線的で全体が丸っこい。奥行きは27.4mmと超薄型の部類ではないため、少々ずんぐりとした印象も受ける。万人受けというよりは、人によって好みが分かれるデザインだろう。

個人的にはスマートな従来デザインのほうが好みだが、機種ごとに毎回デザインの冒険や挑戦を行っていることについては大いに評価・賞賛したいと思う。他社では、新機種も旧機種も大差ない無個性なデザインが目立つからだ。

背面の操作部にも新しい試みがある。従来のタッチホイール対応の十字ボタンに代わり、新たにコントローラーホイールを採用。これは、クルクルと回転させることと、十字方向へのクリックの両方の操作性を兼ねている。例えば、メニューの項目選択や再生のコマ送りは、回転操作とクリック操作のどちらでも行える。ひとつひとつ確実に選びたい時はクリック操作を、項目や画像を一気に飛ばしたい時は回転操作を、それぞれ使い分けると便利だろう。


丸っこい形状のローブデザインを採用
丸っこい形状のローブデザインを採用

ズームのテレ側は185mm相当で、遠景を引き付けた撮影ができる
ズームのテレ側は185mm相当で、遠景を引き付けた撮影ができる

精細感が高く、毛並みをくっきりと表現できている
精細感が高く、毛並みをくっきりと表現できている

約4段分の効果を誇る手ブレ補正機構


レンズは、35mm判換算で37~185mm相当の光学5倍ズームを搭載する。従来機「IXY DIGITAL 810 IS」の35~140mm相当では望遠と呼ぶには少々もの足りなさがあったが、本機なら遠近感を圧縮した望遠らしい構図も可能だ。

望遠撮影時に生じやすい手ブレについては、レンズシフト式の手ブレ補正機構によって最小限に低減できる。補正の効果は、従来のシャッター速度換算3段分から、4段分へと向上。さらに、被写体の動きを自動検知する「モーションキャッチテクノロジー」を新搭載したことで、手ブレ補正機構では防げない被写体ブレ対策も図っている。

試用では、感度を「オート」に設定した日中屋外のスナップでは、ワイド側テレ側を問わず、ほぼ全カットでブレのない撮影ができた。光量が乏しい屋内や夕方、夜間ではさずがに手持ちの望遠撮影ではブレる場合があるが、感度設定を「高感度オート」または「ISO1600」に切り替えれば、ストロボオフでも高い確率でブレを防ぐことができた。

高感度時の画質については、ISO800以上で、ざらざらとした輝度ノイズが目立つようになるが、偽色が生じるカラーノイズは比較的少なく、ノイズ低減処理による解像感の低下もさほど気にならない。画質重視ならISO800まで、ブレ防止重視ならそれ以上の感度を選ぶといいだろう。

一方、低感度側に画質は、適度な鮮やかとコントラストを備えたクリアな発色だ。発色傾向を切り替えるマイカラー機能によって、より鮮やかにしたり、落ち着いた色調にカスタマイズしたりもできる。またオートの露出とホワイトバランスの安定感は良好だ。

ただし、慣れるまで注意したいのは、液晶表示とPC上での画像表示に差があること。新開発の「クリアライブ液晶II」は、視野角が広く、屋外でも画像をくっきり見られるメリットがある反面、PC上で見るよりも彩度が高めに表示される傾向がある。

そのほか、撮影機能としては、露出やフォーカス、ホワイトバランスなどを人物の顔に最適化する顔検出機能、複数検出した顔から特定の顔をユーザー選択できる「顔セレクト」機能、11種類のシーンモード、パノラマ撮影ができるスティッチアシストモード、VGAサイズの動画モードなどに対応。1秒または2秒ごとに連続撮影したコマをVGA動画に仕上げる「インターバル動画」モードもある。

トータルとしては、画質と操作性、機能に関してコンパクト機としての完成度は高く、ブランドや知名度だけではないIXY DIGITALシリーズの実力を感じる内容といえる。デザインさえ好みに合えば、十分な満足感を得られるだろう。


コントローラーホイールを回すと、液晶上にバーチャルダイヤルが表示する
コントローラーホイールを回すと、液晶上にバーチャルダイヤルが表示する

記録メディアはSD/SDHCーカードで、電源はリチウムイオン充電池を採用する
記録メディアはSD/SDHCーカードで、電源はリチウムイオン充電池を採用する


手ブレ補正機構と感度の自動アップによって、ブレのないシャープな画像となった

ミックス光源下での撮影だが、オートホワイトバランスが正確に作動。感度はISO400
ミックス光源下での撮影だが、オートホワイトバランスが正確に作動。感度はISO400

感度ISO1600で撮影。それなりにノイジーになるが、拡大しなければ気にならない
感度ISO1600で撮影。それなりにノイジーになるが、拡大しなければ気にならない



(永山昌克)


■価格 オープンプライス(実勢価格:4万5,000円前後)
■おもなスペック
撮像素子:1/2.3型CCD/有効画素数:1,000万画素/ISO感度:AUTO/Hi-AUTO/ISO100/200/400/800/1,600/3,200/測光方式:評価測光/中央重点平均測光/スポット測光/シャッタースピード:15~1/1,600秒/記録媒体:SD/SDHCメモリーカード、MMC/記録ファイル形式:JPEG(静止画)、AVI(動画)/外形寸法:95.4(W)×57.3(H)×27.4(D)mm/重量:約155g(本体のみ)
■問い合わせ先
キヤノンお客様相談センター
050-555-90005
http://canon.jp/
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