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眼レフカメラ

ボディ内手ブレ補正に対応したデジタル一眼

α100


ソニー


ソニーとしては初めてのレンズ交換式デジタル一眼レフ機「α100」が登場した。CCDシフト式の手ブレ補正機能をボディに内蔵し、装着するほぼ全レンズで手ブレ補正が働く実用性の高いカメラである。補正の効果はどの程度か、画質やレスポンス、使い勝手はどうなかのか。じっくりと検証してみよう。


「α100」に標準ズーム「DT 18-70mm F3.5-5.6」を装着。デザインはオーソドックスなカメラスタイル

「α100」に標準ズーム「DT 18-70mm F3.5-5.6」を装着。デザインはオーソドックスなカメラスタイル


暗所撮影に有利な手ブレ補正


α100の最大の特徴は、コニカミノルタから継承したCCDシフト式の手ブレ補正機能なのである。内蔵のジャイロセンサーがブレを検知し、撮像素子を上下左右に動かすことで、ブレを目立たなくできる。この基本原理は、かつてのコニカミノルタ「α」シリーズのものと同じだが、センサーに新しいものを採用し、補正のアルゴリズムを改良したことで、効果はいっそうアップした。

どのくらいのシャッター速度で手ブレするかしないかには個人差があるが、一般的な目安は分子を1、分母を焦点距離にした数値が手ブレしないギリギリのシャッター速度といわれている。例えばレンズキットに付属の標準ズーム「DT 18-70mm F3.5-5.6」の70mm側の場合、35mm換算の焦点距離は105mmとなるので、およそ1/125秒以上のシャッター速度が必要ということになる。

背面右下に手ブレ補正の切り替えスイッチを装備。液晶モニターは2.5型のクリアフォト液晶プラスを採用

背面右下に手ブレ補正の切り替えスイッチを装備。液晶モニターは2.5型のクリアフォト液晶プラスを採用

実際にα100をシャッター速度を変えながらテストしてみた。結果は、70mm側で1/30秒以上なら90%以上の確率で手ブレせず、1/15秒では約半数、1/8秒では約1/3のカットはブレなかった。1/4秒以下ではさすがに厳しくなるが、「シャッター速度に換算して約2~3.5段分」というメーカーのうたう通りの補正効果を確認できた。

補正のオン/オフはボディ背面の専用スイッチで切り替える。他社で一般的な光学式の手ブレ補正とは異なり、補正効果をファインダー上で確認できないことは、CCDシフト式補正の弱点である。補正ユニットがミラーよりも後ろにある構造上仕方がない。その代わりに、ファインダー内にブレの度合いを示すインジケーターが表示されるので、その表示が最小になるようカメラをしっかり支えると、いっそう効果的な補正ができる。

CCDシフト式ならではの利点は、ほぼすべてのレンズで補正が働くこと。レンズマウントには「αマウント」を採用し、これから今年後半にかけて発売が予定されている全21本のソニー製レンズはもちろん、旧コニカやコニカミノルタのレンズでも補正は有効だ。手ブレが目立ちやすい望遠撮影や、室内や夕方など暗所での撮影には特に心強い。


標準ズームの70mm側で撮影。雨天のため1/20秒の低速シャッターになったが、手ブレせずシャープに写った

標準ズームの70mm側で撮影。雨天のため1/20秒の低速シャッターになったが、手ブレせずシャープに写った

ゴミやホコリを防ぐアンチダストに対応


もうひとつのポイントは、この補正機能をゴミ除去に応用したことだ。電源をオフにするたびにCCDが振動し、レンズ交換時などに侵入したゴミやホコリをふるい落とせる。加えて、CCD前面のローパスフィルターには静電気を除去するコーティングが施され、そもそもゴミが付着しにくくなっている。
ボディは、ボディは正統派の一眼レフスタイルを採用する。ソニーといえば、これまで独創的なデザインのコンパクトデジカメを数多く出してきたので、このα100の生真面目なカタチを物足りなく感じる人もいるだろう。樹脂を多用した外装にはあまり高級感がなく、ぱこんぱこんと鳴るシャッター音も少々安っぽい。

APS-CサイズのCCDを搭載し、実撮影画角はレンズ表記の焦点距離の約1.5倍になる。ボディカラーはシルバーのほか、ブラックのカラーバリエーションがある
APS-CサイズのCCDを搭載し、実撮影画角はレンズ表記の焦点距離の約1.5倍になる。ボディカラーはシルバーのほか、ブラックのカラーバリエーションがある
ただしホールド感は良好だ。起動時間は約0.9秒と素早く、9点測距のAFはスピーディに作動する。JPEGならカードがいっぱいになるまで途切れることなく撮影できる秒間3コマの連写モードや、約750枚撮影できるバッテリー寿命については、エントリー向けのデジタル一眼レフ機としてはトップレベルの性能といえる。

電源を入れる、液晶モニタには各種の撮影情報が表示される。測光、ストロボモード、感度などの主要機能は、ボディ左上のファンクションダイヤルから選択し、背面の十字キーまたはグリップ部のダイヤルを併用してそれぞれをスムーズに設定可能。独自のアイスタートAFによって、ファインダーに目を近づけるだけで測距が始まるのもユニークだ。

感度ISO800を使ったため、拡大するとややノイジーな描写になっている。発色はクリアで、暗部から明部までの階調再現性は良好だ
感度ISO800を使ったため、拡大するとややノイジーな描写になっている。発色はクリアで、暗部から明部までの階調再現性は良好だ
撮像素子にはAPS-Cフィルムサイズの有効1020万画素CCDを、画像処理には新開発エンジン「Bionz(ビオンズ)」をそれぞれ搭載する。安定感の高いホワイトバランス性能や、ダイナミックレンジを自動的に広げ、白とびや黒つぶれの少ない撮影ができる点は、同社がこれまでのコンパクトデジカメで培ったものだ。ISO800や1600の画質がややノイジーなのが惜しいが、画質全体のバランスは悪くない。


感度ISO800を使ったため、拡大するとややノイジーな描写になっている。発色はクリアで、暗部から明部までの階調再現性は良好だ
感度ISO800を使ったため、拡大するとややノイジーな描写になっている。発色はクリアで、暗部から明部までの階調再現性は良好だ

トータルとしては、コニカミノルタの技術を生かしながら、非常に真面目に作られたカメラという印象を受ける。新規参入の第一弾としてソニーらしい遊び心はあえて排除したのかもしれない。プロカメラマンなど、すでに他社のシステムを揃えてるユーザーがあえてα100を買い増ししたくなるほどの独自性はないが、これからデジタル一眼レフ機を始めるユーザーにとっては気になるカメラだ。先行する光学メーカーに引けをとらない出来栄えである。


(永山昌克)



■価格 オープンプライス(実勢価格:本体のみ10万円前後)
■おもなスペック
画像素子:23.6×15.8mmCCD/総画素数:約1080万画素(有効画素数:1020万画素)/レンズマウント:αマウント/ISO感度:オート、ISO100~1600/シャッタースピード:1/4,000~30秒/測光方式:多分割測光、中央重点平均測光、スポット測光/記録媒体:コンパクトフラッシュTypeI、II/記録ファイル形式:JPEG、RAW(静止画)/インターフェイス:USB 2.0、AV出力、DC入力/外形寸法:133.1(W)×71.3(D)×94.7(H)mm/重量:約545g
■問い合わせ先
ソニーマーケティング お客様ご相談センター
0570-00-3311
http://www.sony.co.jp/alpha/


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