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一眼レフカメラ

快適なAFライブビューを実現

α350

 

ソニー


ソニー「α350」は、初級モデル「α200」と中級モデル「α700」の中間に位置するエントリー向けのデジタル一眼レフ機だ。最大の特徴は、「クイックAFライブビュー」と呼ぶ独自方式によって、ライブビュー撮影時でも通常の撮影と変わらないスピーディなAFが使えること。その実力をチェックしてみよう。



ライブビュー専用センサーを内蔵


α350が搭載したクイックAFライブビューとは、撮影に使われるイメージセンサーとは別に、ライブビュー専用のイメージセンサーを内蔵した新方式である。ボディ上部のスイッチを、通常の光学ファインダー撮影(OVF)からライブビューに切り替えると、ファインダーに組み込まれたミラーの角度が変化し、レンズを通過した光が、専用センサーに当たるようになる。そして、光学ファインダーは自動的に遮蔽され、ボディ背面の液晶モニタにリアルタイムの映像が表示される。

他社のライブビュー機能との最大の違いは、ライブビュー時のAFの動作だ。多くの他社製品では、ライブビュー中にAFを作動させるには、一時的にライブビューを中断し、内部のミラーを動かしてAFセンサーに光を当てる必要がある。そのため、AF作動時にはミラーがパタパタと音を立てて振動する。

しかしα350の場合は、ライブビューのシステムはAFのシステムとは別の場所にあるため、ライブビュー使用時でも、通常の光学ファインダー撮影と変わらないスムーズでスピーディなAFを利用できる。9点あるAFの測距点は、背面十字キー操作でダイレクトに切り替えられ、少々薄暗いシーンや被写体に動きがあるシーンでも快適なピントが合うのだ。

しかも、液晶モニタは上に最大130度、下に最大40度まで動く可動式だ。左右方向に動かないのは惜しいが、ローアングルやハイアングルからの撮影を無理な姿勢にならずに行えるメリットがある。

アングルの自由度以外にも、ライブビューの利点はたくさんある。例えば子どもを撮る際、撮影者の顔を隠さずに撮れるので相手の自然な表情を引き出しやすいことや、顔にカメラが当たらないので化粧をした女性でも使いやすいこと、画面を一歩引いた視線で客観的に眺められるので構図の水平を確認したすいことなどだ。こうしたライブビューならではの撮影と、高速AFを両立させたことがα350の最大の魅力といっていいだろう。

高画素CCDによって、遠景のディテールまで克明に再現。発色はクリアでクセがない。
高画素CCDによって、遠景のディテールまで克明に再現。発色はクリアでクセがない



可動モニタと高速AFに対応したライブビューなので、ローアングル撮影も快適に行える。
可動モニタと高速AFに対応したライブビューなので、ローアングル撮影も快適に行える


キット付属の標準ズーム装着時のホールドバランスは良好。シャッターの操作感もいい

白とび軽減や感度ISO3200に対応


ボディは、可動式モニタ以外の部分はオーソドックスな一眼レフスタイルを採用する。他社の超小型軽量モデルには及ばないものの、比較的コンパクトな部類といっていいだろう。外装は樹脂製で少々チープな印象を受けるのは、価格を考慮すれば仕方ない部分だ。

電源スイッチを入れると液晶モニタが点灯し、通常の光学ファインダー撮影の場合は、液晶上に各種の撮影情報が表示される。その表示を見ながら、グリップ部のコントロールダイヤルで絞りやシャッター速度の調整ができ、専用ボタンを併用することでISO感度や露出補正、ドライブモードの切り替えができる。

背面のファンクションボタンを押した場合には、ホワイトバランスや測光モード、AFモード、Dレンジオプティマイザーなどの主要機能の設定画面が表示される。Dレンジオプティマイザーとは、初代機「α100」から受け継いだもので、これを「スタンダード」または「アドバンス」に設定しておくと、画像の白とびや黒つぶれを最小限に防げる。

手ブレ補正は、撮像素子を瞬間的に移動させるCCDシフト式を採用する。これまでの同社製品と同じく、広角から望遠まですべてのαレンズでブレ補正が作動。メーカーがうたう補正効果はシャッター速度換算で約2.5~3.5段分。試用では、標準キットレンズのテレ側を使って1/8秒の低速シャッターを手持ちでブラさずに撮影できた。

そのほか、CCDのゴミを振動で振るい落とすアンチダスト機能、最高ISO3200の高感度モード、ファインダーをのぞくとAFが作動するアイスタートAF、秒間2.5コマの連写、6種類のシーンモードなどの機能を搭載。中級機α700や初級機α200に比べると、連写スピードが遅く、光学ファインダーの倍率は小さいものの、オートからマニュアルまで一通りの撮影機能は完備している。

撮像素子は、APS-Cサイズのデジタル一眼レフ機としては、ペンタックス「K20D」に次いで最も高画素のクラスとなる、有効1420万画素のCCDを搭載する。解像感は非常に高く、遠景の細部までくっきりと表現できる。高解像すぎて、レンズ性能の良し悪しがはっきりと分かるくらいだ。

トータルとしては、ボディの質感に不満が残るものの、スムーズなAFと可動モニタに対応したライブビューはやはり圧倒的な魅力。デジタル一眼レフ機の分野でソニーがいよいよ実力を発揮してきたことを実感した。


2.7型23万ドットのクリアフォト液晶を採用。暗所や明所での視認性はまずまずのレベル。
2.7型23万ドットのクリアフォト液晶を採用。暗所や明所での視認性はまずまずのレベル
アイスタートAFを「入」にすると、カメラをのぞくと素早くAFが作動する。
アイスタートAFを「入」にすると、カメラをのぞくと素早くAFが作動する
シャッター速度5秒を選び、夜景を長時間露光で撮影。暗部の階調が美しく再現された。
シャッター速度5秒を選び、夜景を長時間露光で撮影。暗部の階調が美しく再現された


(永山昌克)


■価格 オープンプライス(実勢価格:本体のみ9万円前後)
■おもなスペック
撮像素子:23.5×15.7mm CCD/有効画素数:1,420万画素/ISO感度:AUTO/ISO100/200/400/800/1,600/3,200/測光方式:多分割測光/中央重点平均測光/スポット測光/シャッタースピード:30~1/4,000秒/記録媒体:コンパクトフラッシュ/記録ファイル形式:JPEG、RAW(静止画)/外形寸法:130.8(W)×98.5(H)×74.7(D)mm/重量:約582g(本体のみ)
■問い合わせ先
ソニー買い物相談窓口
0120-777-886
http://www.sony.jp/

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