【DESIGN DIGEST】映画ポスター『サイダーのように言葉が湧き上がる』、メインビジュアル『お耳に合いましたら。』、書籍カバー『長い一日／滝口悠生』（2021.7.14）

八代目 市川染五郎、杉咲花が共演した劇場オリジナルアニメ『サイダーのように言葉が湧き上がる』。ショッピングモールを舞台に、コミュニケーションが苦手な俳句少年とコンプレックスを隠すマスク少女が言葉と音楽で距離を縮めていく……。“ひと夏のできごと”を描く本作品と同様に、ポスターでも夏の爽やかさや透明感を感じさせてくれるデザインだ。また、シュワシュワと弾けるようなタイトルロゴも目を引く。手がけたのは、名和田耕平デザイン事務所。

2021年7月8日よりスタートした『お耳に合いましたら。』。テレビ東京がSpotifyとともに、ポッドキャスト番組と連動させたオリジナルドラマだ。グルメエッセンスを盛り込み、主人公・高村美園のパーソナリティとしての成長が描かれる。ドラマの原案から企画、プロデュースまでを博報堂ケトルのクリエイティブディレクター・畑中翔太が手がけた。ヘッドホンをあしらった番組ロゴや、飲食店のジオラマがかわいらしいビジュアルに。

作家・滝口悠生の4年ぶりとなる長編小説『長い一日』。住み慣れた家からの引っ越しを考え始めた小説家の夫と妻。長い付き合いの友人たちや周りの人々、日々の暮らしの中で抱く感情など、かけがえのない時間が綴られる。装丁はデザイナーの佐々木暁、装画は画家の松井一平によるもの。生活のワンシーンもしくは風景を切り取ったかのような絵、作品タイトルを彷彿とさせるタイトルロゴの「一」の文字など、静けさを纏いつつもユーモアのある美しいカバー。