
第18回 トラフィックの変遷
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[プロフィール] お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、現在に至る。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。 |
イントラネットは「汽水湖」
これに対して、ディレクトリ型検索は、プロフェッショナルな知識を持つ人間の手によって設定されたカテゴリに、集めた情報を分類していくもので、いわば手作業です。人間の目を通して分類されますから非常に的確な回答を得ることができますが、反面、手作業ですから情報の分類に時間がかかります。
それに「カテゴリ>Webサイト名>目的のページ>情報取得」という階層を持つので、少々煩雑であると言えます。
998年はロボット検索元年
Web2.0というムーブメントは、Webに参加している人間の数や、流通している情報の量が一定量を超えて、クリティカルマスに達したことによって顕在化した現象であると、この連載で何度か述べてきました。ディレクトリ型検索が破綻したのは、その構造や仕組みの問題ではなく、あまりにも情報量が大きくなり、トラフィックを人為的な方法ではさばけなくなったためです。つまり、時代遅れになった、ということです。
ロボット型検索は、一時はSEOの悪用により(=スパム)、ユーザーの利便性を無視したネット業者の身勝手なノイズによって使い物にならなくなっていましたが、Googleの登場によって、実用に堪えるものへと進化しました。PageRankとは、被リンク数が多いサイトは良いサイトである、という基本認識に沿って構成されたアルゴリズムですが、これはつまり、Webサイトの運営者からの評価を多く受けたもしくはリンクを多く受けたことを重要視しているということで、非常に民主的かつ、いったんは人間の目を通してサイトを評価している、ということです。Yahoo!ら、ディレクトリ型検索は少数精鋭のプロがサイトの評価をして分類しますが、PageRankの場合は不特定多数の自発的な評価を元にしているのです。
RSS/Atom Feedが次のトラフィックの起点に?
その中でもっとも大きな欠点は、『ユーザーが検索キーワード=クエリをタイプしないと検索結果を得られない』ということです。つまり、ユーザーの自発的な行動がなくては、トラフィックは生まれないわけです。
そこで、最近では多くの企業がテレビ広告などで、特定のキーワードでの検索を促すような広告手法を多く取り入れています。ユーザーのアテンションをまず生むことによってWebに誘い込み、検索エンジンを介して自社サイトに訪れさせるというやり方です。
これは一見非常に効率的なようですが、常にユーザーに対してリマインドを行い、常に検索させ続ける必要があります。仮にユーザーがそのサイトを面白いと思い、ブックマークしたとしても、再びサイトを訪問してくれるかどうかは分からず、リマインドし続ける必要があるのです。
この欠点をカバーするためには、サイトの更新情報をユーザーにリアルタイムで届ける仕組みが必要です。Web1.0時代にはこの役割を果たしていたのはメールマガジンなどです。しかし、メルマガは、Google以前の検索エンジンと同様に、スパム(メール)の攻撃を受け続けており、あまりに多いノイズの前に、ユーザーの注意を引くことができなくなっています。
Web2.0においては、RSS/Atom Feed(以下Feed)がその役目を担うはずです。Feedとは「情報を送る」「配布する」という意味であり、一見メール同様プッシュ型のコミュニケーションにみえますが、実際はプル型です。RSSリーダーなどのFeed購読用のツール/サービスが持つ、クローラーによって情報の更新を通知する仕組みです。従って、その情報を読むかどうか、読み続けるかどうかはユーザーの判断次第です。スパムが入り込む余地がないので、究極のオプトインであるといえます。
メールマーケティングに続いて、最近ではBlogをマーケティングに活かす、ブログマーケティングと呼ばれる手法がもてはやされていますが、早晩Feedを如何に効率的に利用してユーザーとのコミュニケーションを成立させていくかというFeedマーケティングが、トラフィックを集めていく上での最重要時になっていくと筆者は考えています。
?■今回のポイント
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