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Web2.0とはなにか?

第67回 2007年のネット業界を総括してみる - 003


今年もあと1ヶ月となりましたので、今年のネット業界を少しずつ振り返っていきましょう。重要なインターネットサービスプレーヤーとして、Appleも今年大きな存在感を示しました。


解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ modiphi事業部エグゼクティブプロデューサー)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。



ケータイ vs iPhone


最近、auのINFOBAR 2というケータイを購入した筆者は、改めてモバイルのインターネットのありかたについての調査を始めたのですが、日本のケータイがiPhoneができることであれば、ほぼすべて、いや、それ以上のことが既にできるということを再確認しました。

EZナビを使えば、GPSとの組み合わせによる、Google Mapsに勝るとも劣らない素晴らしいトラフィックインフォーメーションサービスを受けることができます。何もiPhoneを待つまでもない、という気にさえなってきます。なにより、交通手段に密接にリンクし始めたケータイの決済システムは、電子マネーの利用上のメディア(媒体)として成立しており、iPhoneがこの機能を搭載することはすぐには実現しないであろうと考えると、日本市場への参入障壁はかなり高いのかもしれない、と思えてきます。

しかし、実はこうした優位性は、これまでに結果的に米国の「黒船」達に駆逐されてきた日本のさまざまなサービスや製品にもみられていたことでもあります。たとえば、日本語ワープロソフトのパイオニアである「一太郎」は、(少なくとも初期は)あきらかにMS Wordより優れていたし、NECのOSであるPC98はMS-DOSに劣るところはなかったと思います。あるいは、ウォークマンはポータブルステレオプレーヤーというポジショニングにおいては市場リーダーであったわけですが、iPodにあっさりとその座を明け渡してしまっています。

日本のケータイが持っている優位性とは、日本市場の特異性に密接しており、日本独自の仕様をもっています(筆者はこれをガラパゴス現象と呼んでいます)。ケータイのWebはPCのWebとは違う。ケータイのOSはPCのOSとは違います。その違いを考えずに、ケータイはケータイ、PCはPCの仕様に合わせて別の進化を遂げているのが日本の現状です。

ところが、iPhoneのOSはMac OS Xであり、PC(この場合はMacですが)と同じOSで、同じブラウザを搭載しています。iPhoneのWebは、MacあるいはPCのWebなのです。つまり、グローバルな仕様です。閉じられた生態系の中で独自に進化した(その進化は見事ですが)日本のケータイと、開かれた生態系の中で進化を始めたiPhone。どちらが勝つかは、少なくとも長い目で見た場合は明白である気がします。


いまだに続くデジタルハブ革命


2001年にAppleが発表したデジタルハブ構想。それはMacを軸に、さまざまなデジタルスタッフ(ビデオやデジカメ、音楽プレーヤーなど)の活用の幅を広げていこうという考え方です。GoogleがWebを自らの検索エンジンを軸として再定義していこうとしているのに対して、AppleはMacをそこに置いているわけです。

デジタルハブ構想(2001) 
デジタルハブ構想(2001)


始めの構想では、Macイコールハードウェアであったように思いますが、時代が進み、いまではMacイコール OS X、という考え方に変わってきていると感じます。PCもモバイルも家電までもOS Xで動かすことができる。OS Xをプラットフォームとした生態系が完成するわけです。最終的にはこの生態系をコントロールするためのインターフェイスとしてハードウェアとしてのMacは存在するようになるのかもしれません。いわばコントロールパネル、になるのでしょう。Appleがタッチパネルに最近多大な関心を抱いていることをみても、その可能性は大です。



■今回のポイント
年内いっぱいをかけて、2007年のWeb業界の総括をしていきます。今回はAppleに焦点を当ててみました。ハードとソフト、そしてWebがシームレスになっていく時代がもうすぐ近くにきています。それを一番分かりやすくみせてくれているのがAppleでしょう。


次回をお楽しみに!!

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