第23回 Web2.0的ビジネスアーキテクチャー | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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Web2.0とはなにか?

第23回 Web2.0的ビジネスアーキテクチャー

今回は、実際にWeb2.0的なサービスを構築していくための開発アプローチを紹介します。「アジャイル=迅速な」という名前を持つ手法です。

解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

ビジネスアーキテクチャーをデザインする起業が成功する

Google、Amazon、eBayなどインターネットバブル崩壊前からサービスを提供している企業とは別に、2000年以降にサービスを開始した新興のネット企業の多くはビジネスモデルが描かれているものの、プロフィットモデルについては明確に描かれていないサービスが多いのではないでしょうか。よって、これまでに集めたユーザートラフィックをどのようにマネタイズするかが、これからの課題となっています。このような中でビジネス全体の骨格であるビジネスアーキテクチャーをどのようにデザインするかが、事業を成功させるうえでの大きな関門であるといえるでしょう。

ビジネスアーキテクチャーというキーワードは、ソフトウェア工学のサービス指向アーキテクチャーというデザイン手法の中で使われています。サービス指向アーキテクチャーでは大規模なシステムをサービスの集まりとして捉えるデザイン手法として考えられています。その中の最も大きな枠組みがビジネスアーキテクチャーとなります。Web2.0ビジネスにおいても、テクノロジーがそのベースに存在することから、テクノロジープラットフォームの上のビジネスを一つのサービスとして捉えた場合、複数のビジネスからより多くの収益を上げる構造がビジネスアーキテクチャーでしょう。
 
 

1つのテクノロジープラットフォームで
複数のビジネスモデルを構築するケース

たった一つのテクノロジーをベースに複数のビジネスモデルを構築している企業の事例を紹介するのであれば、間違いなくGoggleがあげられます。

Googleのコア事業はインターネット上のあらゆるものを検索するサーチテクノロジーの提供であることは読者の方も異論はないでしょう。Googleのビジネスモデルは検索サービスの提供です。Googleの収益の源泉にあるのがインターネット上から集約したWebサイトの膨大なサイトインデックスであり、ページランクアルゴリズムによるユーザーを満足させるサーチ結果表示です。一方プロフィットモデルはサーチテクノロジーをベースにした、Adwords広告、Adsense広告というコンテンツマッチ型の広告メディアなのです。

Googleはサーチテクノロジーにより膨大なユーザートラフィックを集めることに成功し、さらにはそのサイトインデックスとユーザートラフィックから収益を生み出すことに成功しました。ユーザーの目的は必要な情報を手に入れるためにGoogleを利用します。ユーザーの必要としている情報を満たすものが、検索結果として表示されるインデックスに蓄積されたキーワードを含む多くのWebサイトの情報か、広告主が買ったキーワード広告の両方が表示されます。

ユーザーにとって不要な情報は広告として認識されますが、必要な情報は広告であっても情報として認識されるのです。さらに広告主は1クリック7円からという極めて少額な広告料からスタートすることができます。

この他Goggleはエンタープライズ(企業)向けにGoogle Search Applianceというアプライアンスサーバを販売しています。アプライアンスサーバとは、サーチテクノロジーがあらかじめサーバコンピューターにインストールされ販売される形態であり、企業はGoogleのサーチテクノロジーをサーバコンピューターごと購入する形となります。

GoogleはメールサービスのGmail、クライアントコンピュータ内をサーチするDesktop Search、スケジュールの共有を行うGoggle Calendarなどエンタープライズサーチと親和性の高いサービスも提供しています。これらのサービスの根底にあるのはサーチテクノロジーであることはいうまでもありません。Googleはサーチテクノロジーをベースに複数のビジネスモデルを実現するビジネスアーキテクチャを構築したのです。いずれにしても、近い将来Google Search Applianceと連携が可能となるテクノロジーベースのサービスあるいはプロダクトをエンタープライズ向けに提供する可能性は否定できません。
 
Google Analytics(Webサイトのアクセス分析サービス)なども、無料サービスの1つ
Google Analytics(Webサイトのアクセス分析サービス)なども、無料サービスの1つ

■今回のポイント

ビジネスプランを書く際には、ビジネスモデルとプロフィットモデルを明確にしましょう。そして、それらを成立させる、自身のビジネスアーキテクチャーがなんであるかをよく考えましょう。
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次回をお楽しみに!!
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