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Web2.0とはなにか?

第47回 Google ウォッチング-6

Googleの最大の武器はその検索エンジンです。というよりも、いまとなっては検索エンジンそのものの優秀 さよりも、優秀であるというイメージそのものが武器である、と書きました。であるならば、その検索エンジンを無力化することができれば、彼らに勝てるわけです。今回は、検索エンジンの優位性を発揮できなくする、というテクノロジーを紹介します。

解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ modiphi事業部エグゼクティブプロデューサー)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

ページランクとフィード

繰り返しになりますが、Webとは、HTML文書を ハイパーリンクすることによってネットワーク化したコミュニケーションプラットフォームです。GoogleはそのWeb上にあるHTML文書を検索するシ ステム、つまり検索エンジンを提供しています。その検索エンジンが持つ最大の特徴は、ハイパーリンクによってネットワーク化 されている情報を探し出すというノウハウ、一般に言うページランクです。

前回のエントリーでは、このページランクが役に立たない新しいインターネットのトラフィックであるフィードについて述べました。WebがHTMLという言語で書き出されたファイルを使って情報伝達をする方法であるならば、フィードはRSSあるいはAtomという言語で書 き出されたファイルを使って情報伝達をする方法です。どちらの場合も文書ファイルとしてURLを持ちますが、フィードは基本的にこれまでのWebとは 違って、互いにリンクされているわけではないので、Googleにとっては非常に検索しづらいトラフィックである、と説明しました。

Webと違ってネットワーク化されてはいないフィードには自慢の検索エンジンの優位性を活かせない。そのため、Googleはフィードの発行管理代行の最大手企業、FeedBurnerを買収するという、対抗策に出ています。

Google の基本的な思想

Googleは、自慢の検索エンジンを使って、Web上のありとあらゆる情報を整理し、そしていつでも検索できるようにしています。現在、Web2.0時代にあって、BlogなどのCGM系ツールやコミュニティを通じてさまざまな人がさまざまな形式の情報をWeb上にアップするようになっています。アップされる情報は本当に多種雑多です。その意味ではWebというデータベースの中身は、かなり雑然としているし、その傾向はさらに進んでいるように思えます。

しかし、実際には、検索エンジンが如何に進歩したとしても、できるかぎり整理しやすい情報をアップしてもらうことにこしたことはなく、Googleは一般ユーザーがWeb上に情報をアップする上で、実はさまざまな方法を提供し始めています。特に、Google Baseとよばれる新しい検索サービスは、その良い例です。
図1Google Base トップページ
図1Google Base トップページ
図2 Google Base 検索結果

Google Baseは、Googleの説明によれば何でも投稿サイト、あるいは何でも共有サイト、ですが、実のところ、この形式で情報をアップすれば、Googleが検索してあげるよ、検索されやすいよ(しやすいよ)、ということです。つまり、Googleの検索エンジンが発見しやすいような形式で、情報をWeb上に上げるための道具なのです。

microformats(マイクロフォーマットとは)

microformats(マイクロフォーマット)とは、簡単に言ってしまうとXHTMLベースのタグで情報を書き出し、構造化するためのフォーマットです。XHTMLですから、通所のブラウザで読める、可読性のあるフォーマットですが、ソースコードを見ると、表示されている情報だけではなく、さまざまな情報を掲載しています。microromatsは、microformats.orgというサイトを通じて、世界中のプログラマに公開されている、オープンなフォーマットです。検索のクローラーや、このmicroformatsをサポートするアプリケーションでは、表示されている以上の情報を獲得できます。たとえば下記を見てみましょう。

July 3, 2007 - 11:20 - 15:25 - 出張します。 - at サンフランシスコ→東京
↑これをOutlookやiCalで取り込むと、このままスケジュールに入れ込むことができるというわけです。

実際のソースを見ると、以下のようになっています。



実はmicroformatsで情報を書くということは、Google Baseによる投稿に近い意味を持ちます。
microformats で情報を書き出せば、非常に検索性の良いデータを配信できるわけであり、かつ、オープンなフォーマットですから、そのフォーマットで書かれたデータだけを集中して検索するサービスをつくることはさほど難しくありません。言ってみれば、microformatsは Google Base とほぼ同じ狙いを持つことになります。つまり、ある意味どんな検索エンジンからでも同じように正確に検索結果を導きだせる、ということです。

つまり、microformatsで書き出された情報の検索は、Googleの検索エンジンでなくてはならない、ということはなく、Googleの存在意義を揺らがせる可能性を持っている、と筆者は考えています。


■今回のポイント

Googleの最大の長所は検索エンジンの優秀さと、それを認知させているブランドそのものです。microformatsの普及は、Googleの過度な影響力を低下させ、適正な競争を復活させることにつながるかもしれません。

次回をお楽しみに!!
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