第55回 Google vs Apple vol.1 - iPhoneはモバイルインターネットなのか | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-

第55回 Google vs Apple vol.1 - iPhoneはモバイルインターネットなのか

2026.5.3 SUN

【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて
Web2.0とはなにか?

第55回 Google vs Apple vol.1 - iPhoneはモバイルインターネットなのか

米国アップルが販売している携帯電話iPhoneが順調に売れ行きを延ばしているようです。発売後3ヶ月足らず(正確には74日目)で100万台の販売に到達したとのニュースがでています。iPhone、および9月末に日本でも出荷が予定されているiPod touchはWebブラウザのSafariを搭載しており、インターネット対応した端末です。これらを巡ってネット企業や携帯電話サービス事業者の動きにも変化が現れています。

解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ modiphi事業部エグゼクティブプロデューサー)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

EPIC 2015

何年か前に「GoogleとAmazonが合併してGooglzonという巨大ネット勢力が登場する」というパロディムービーが話題になりました。いわゆるです。2014年にはGoogleが完全に既存のニュースメディアをネットから駆逐してしまい、NewYork Timesといった旧来型の新聞は「富裕層や高年齢層のみを対象とする紙メディアとして細々と存在するしかなくなる」という、一種のネタです。

筆者はこれまで実はGooglezonよりもGoogleとAppleの連携、いわばGooglpple(グーグルップル)のほうがよほど現実味がある し、「世の中の脅威というよりは、IT業界でもっとも強力なタッグになる」ということを言ってきました。もちろんこの両社が合併したりすることはないとは 思いますし、逆に競合していくのかもしれない。ともかく、この両社が今後のITのあり方を変えてしまうというように思っているわけです。


EPIC2014


実はEPIC2014には続編があり、それはEPIC2015というのですが、この中に既にそうした未来図が描かれているのです。

EPCI2015

その内容はざっとこんな感じです。

2005年 Appleがwifipod(無線LAN搭載ipod)を発表。
カメラ付で、ポッドキャストの送受信も可能。


 WifiPod
WifiPod
2010年 GooglezonとMicrosoftの対立激化
2015年  AppleのπPod(GPS付iPod)によって個人が発信している情報を集めてフィルタリングして提供する新しいジャーナリズムが台頭。


πPod
 πPod

iPhone + iPod touchが変えるモバイルインターネット

あくまでEPIC2015はパロディな訳ですが、ある意味、それなりの識者が各種の事例やニュースを元に検証した未来予測でもあります。もちろん、そうなればいいなという願望やアジテーション的な意図もあり、あくまでも近未来を想定しているわけです。

実際に、iPod touchは、カメラ機能はついていないもののwifiPodに近い機能を持っています。無線LANに対応し、ブラウザやYouTubeなどの再生機能を持っています。このiPod touchに(静止画だけではなく動画も撮影できる)カメラが搭載されたら、EPIC 2015の予測は数年の遅れはあるにしても、実現することになります。というよりも、iPhoneは既にその領域に達しつつあるガジェットです。

日本でいうモバイルインターネットとは、携帯電話で行うアクションであり、主にCHTMLによる、ケータイキャリアごとのネットワークにアクセスすることです。しかし、米国などでは、通常モバイルでインターネットを使うということはノートブックやPDAによって、通常のPCでみるインターネットにアクセスすることです。このあたりの認識の違いが、iPhoneとiPod touchによって変わっていく、あるいはギャップが埋められていくかもしれません。Blog大手のSix Apartが同社のBlog ASPであるTypePadをiPhoneでも見られるようにサポートを開始したというニュースも伝わってきています。

懇意にしているケータイRSSリーダーの最大手であるエル・カミノ・リアル(ECR)の木寺社長とちょっと愉しい議論になったのですが、同社はケータイに特化したリーダーを作っており、我々は現状PCの世界でのRSSリーダー(modiphiリーダー)を作っています。iPod touchが登場したことで、modiphiもiPod touch対応を考えたところ、iPod touchによって体験するインターネットはECRの世界であり、modiphiの世界とは違うのでは、と木寺社長がおっしゃったわけです(笑)。筆者からすると、iPod touchはSafari搭載、Mac OS Xで動くガジェットであり、かつ接続されるのはPC/Macで見る世界です。

つまり、木寺社長の感覚は日本的なモバイルインターネットの捉え方からきていて、筆者のそれは米国的な感覚からの捉え方、ということになります。こういうちょっとした混乱が、今後日本のインターネットサービス業者の中で起きてくると思われるのです。つまり、日本的なケータイの世界、キャリアのネットワーク経由でのインターネットの世界の住人と、PCのインターネットの世界の住人では、これまではお互いに完全に隔離されていたように思いますが、iPhoneがこのままの勢いを持ったまま日本に上陸し、iPod同様のブームとなれば、その壁が一気に崩れてくる。

そういう期待とアジテーション的な(笑)意図を持って、しばらくGoogleとAppleの動きに絞ったエントリーを続けてみたい、と思います。

■今回のポイント
Appleの動きは、日本のモバイルインターネットのあり方およびネット家電の進化の方向に大きな影響を与えそうです。筆者の主張は、Webとリアルの融合こそがWeb2.0の向かうべき本質です。

次回をお楽しみに!!
twitter facebook このエントリーをはてなブックマークに追加 RSS
【サイトリニューアル!】新サイトはこちらMdNについて

この連載のすべての記事

アクセスランキング

8.30-9.5

MdN BOOKS|デザインの本

Pick upコンテンツ

現在