
第71回 2008年のネットトレンド-クラウドコンピューティング
今回はやや難解、といっていいかどうかは分かりませんが、SaaSモデルの中でも相当敷居が高いサービスをご紹介します。オンラインでOSやデータベースを提供する企業群です。クラウドコンピューティングという言葉がネット業界ではホットになってきていますが、クラウドで提供するうち、OSならばWebOS、DBならオンラインデータベース、というわけです。
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[プロフィール] お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。 |
クラウドコンピューティングの可能性
クラウドコンピュータを使うことをクラウドコンピューティング、といったりもするわけですが、この仮想的なサーバーネットワークをコンピュータとして見立てて、その利用方法を考える企業が最近増えています。
SaaS(ソフトウェア・アズ・ア・サービス)と同義語であるような感じもしますが、どちらかというとSaaSはクラウドコンピューティングによるアプリ提供、と定義づけることができるでしょう。ガートナーはWeb PlatformとかWeb Oriented Architechture などという呼び方をしているようですし、SaaSの雄であるSalesforce.comは、PaaS(プラットフォーム・アズ・ア・サービス)という言い方をしています。いずれにしてもクラウドコンピューティングと同義であるとしてよいでしょう。
Web2.0でいうWebこそがプラットフォーム、という意味もまた、このクラウドコンピューティングと同じことです。逆に言えば、Web2.0の本質はクラウドコンピューティングになるといっていいでしょう。
Googleは早くからこのことに気がつき、取り組んできた企業です。彼らの動きにより追いつめられたMicrosoftもWindows LiveをクラウドコンピュータのOSと位置づけ始めていますし、さまざまなベンチャー企業も参入し始めています。WebデスクトップのYouOS、Zimdesk、Desktwoなどが分かりやすい例です。ブラウザ上でWindowsライクなデスクトップ環境を再現できるサービスです。



DaaSの登場(データベース・アズ・ア・サービス)
高度な機能を持つWebサイトを作るにはRDBMS(リレーショナルデータベースマネージメントシステム)、俗にいうデータベースソフトが必要であり、たいていは自社サーバーにオラクルやMySQLなどのデータベースソフトをインストールして利用するわけですが、このデータベースソフトをSaaS提供するというモデルです。データベースを購入するのではなく、月額利用料を払って使うことになり、サーバーを買う必要もないし、データベースの管理者を抱えなくてもよいということになります。
LongJumpやfreebaseなどのベンチャーがこの分野に参入していますが、Webデスクトップが主にユーザー向けであるとすれば、こちらは企業のシステム担当者向けのサービスになります。



Web2.0の本質は、このクラウドコンピューティングにあります。次回も引き続きこの分野の話を掘り下げてみましょう。
次回をお楽しみに!!





