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Web2.0とはなにか?

第45回 Google ウォッチング-4

Googleの最大の武器はその検索エンジンです。というよりも、いまとなっては検索エンジンそのものの優秀さよりも、優秀であるというイメージそのものが武器であるといえるでしょう。

解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ modiphi事業部エグゼクティブプロデューサー)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

シングルプロダクト&シングルビジネス

Googleは、検索エンジンというコアテクノロジーを磨き上げ、それをマネタイズ(事業化)することだけを突き詰めた会社です。確かに現在ではいろいろなサービスを提供していますが、前回説明したように、それは全て自社の検索エンジンを活用する場を多角化・多面化しているだけのことです。

同時に、収益源としての多角化も急いではいるでしょうが、実際にはほぼ全ての収益を広告から得ているのも、Googleの特徴です。つまり、一つのプロダクトで、一つの事業を展開しているというのがGoogleのユニークな所です。別の言い方をすると、Googleは検索エンジンをベースとした広告配信システムで収益を上げる会社です。

もっとも、マイクロソフトも、Windows OSと、そのプラットフォームの上におくMSオフィスというドル箱で収益のほとんどを上げている会社です。Xboxや、MSNなど、さまざまな事業を立ち上げてはいますが、どれもまだWindows+MSオフィスをリプレイスするまでにはいたっていません。

万一Windowsの牙城を、LinuxやMac OS、あるいは最近注目を集め始めているWebOS(Web上で提供されるSaaS型のOS)などに崩された場合、デスクトップ市場をおさえているという優位性を失って、深刻なダメージを受けるでしょう。または、ThinkFreeやGoogle AppsのようなSaaS型のオフィススイートが認知を広げれば、MSオフィスの売れ行きはがた落ちになり、やはり致命傷となるでしょう。

Googleの伸張は、その意味で、完全にマイクロソフトの利益を損なうものであるといえます。Googleがこれ以上大きくなれば、それはそのままマイクロソフトの衰退につながるのです。
Googleの検索エンジンをベースとした広告配信システム
Googleの検索エンジンをベースとした広告配信システム

Googleの神通力が及ばない世界はあるのか

反対にいえば、Googleが力を失うとすれば、彼らよりも優秀な検索エンジンを提供するか、優秀であると思わせることに成功する企業が生まれることです。もしくは、彼らの検索エンジンを無力化する領域に狙いを絞ることでしょう。その領域でシェアを持つ会社であれば、Googleとのパートナーとなり得るか、あるいはGoogleと敵対しうる勢力となるでしょう。

実はその事例はいくつも見いだすことが可能です。例えば、リアルなプロダクト、ハードウェアを持つ会社にとってはGoogleは組むべき相手であっても脅威になるわけではありません。KDDI(au)とGoogleの組み合わせ、AppleとGoogleの接近などは、そのよい例証です。トヨタが全面的に純正のカーナビをGoogle Mapsベースで作り出したと想像してみれば、そのインパクトの大きさがわかるでしょう。そもそも、パソコンメーカーにとっても、Googleはパートナーではあっても敵対する相手ではないはずです。

ではインターネット企業にとってはどうかといえば、現在ではマイクロソフトやYahoo!にとどまらず、ありとあらゆる企業はGoogleの侵攻の脅威にさらされると言っていいでしょう。彼らに対抗するには、彼ら以上の検索エンジンを持つか、Googleの検索エンジンである必要がないサービスモデルに集中することです。

それはどこか、というと、まずはFeedです。Webとは違って、Feedはページリンクが役に立たないトラフィックです。先日GoogleはFeedBurnerというRSS Feedの発行代行・管理をするベンチャーを買収しましたが、それはGoogleがFeedに目を付けているよい証拠です。

または、マイクロフォーマットと呼ばれる構造的なデータ記述形式の普及もまたGoogleには脅威です。どんな非力な検索エンジンでも最適な検索結果を得られるとすれば、Googleにこだわる必要がなくなります。

次回は、Googleに対抗することができるかもしれない、この二つの領域について深堀してみましょう。


■今回のポイント

Googleの最大の長所は検索エンジンの優秀さと、それを認知させているブランドそのものです。Googleに対抗するためには、もしくはGoogleと敵対しないためにはどうすればよいのか、次回はその考察を行います。

次回をお楽しみに!!
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