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Web2.0とはなにか?

第65回 2007年のネット業界を総括してみる - 001


Web2.0Expoは大盛況のうちに幕を閉じました。今年もあと1ヶ月となりましたので、今年のネット業界を少しずつ振り返っていきましょう。


解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ modiphi事業部エグゼクティブプロデューサー)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。



Google VS Microsoft


今年は、GoogleとMicrosoftの対立軸が完全に明白になった年といえるのではないでしょうか?

長年にわたって、自らをポータルではない、と言い切っていたGoogleですが、現在では様々なコンテンツを搭載したパーソナライズドポータル「iGoogle」を公開しており、個人だけではなく、企業向けのGoogle Apps Premiumにおいては、。社内情報ポータルの簡易EIP(エンタープライズ・インフォーメーション・ポータル)として提供しています。


パーソナライズドポータル「iGoogle」

Google Appsでは、ポータル機能に加えて、メール(Gmail)、スケジューラー(Googleカレンダー)、ワープロや表計算、それにプレゼンテーションソフトを加えたオフィススイート機能(Googleドキュメント)を、個人には無料で、法人にも破格の安さで提供しており、この時点でMicrosoftの事業領域に思い切り深く踏み込んでいます。MicrosoftはXboxなどの新規事業も好調ではあるものの(ゲーム市場では、北米では任天堂やソニーを圧倒しています)、依然ドル箱のビジネスモデルはWindowsプラスMS OFFICEのセット販売であり、Googleのサービスがブラウザの上だけ、つまりOSを問わずに使えることから、Windowsが持っていたプラットフォーム優位の影響力を大きく減じる脅威になっているわけです。


Office Liveの画面
そこで、Microsoftもまた、Windows LiveおよびOffice Liveと名づけたオンラインサービスへの転換を図り、Googleに対抗し始めていますが、現時点ではGoogleの後じんを拝する状態に変化はありません。

2007年11月の時点で、Google対Microsoftの戦いは、Google優勢の印象を持ったまま推移しているのです。



 

SNS戦争


次に、今年激化したのはSNS同士の戦争です。日本においてはmixi、モバゲー、GREEの三つどもえの戦いがPCからモバイルへと戦場を移しながら激しさを増しています。1200万人の会員を抱えて王者として君臨しているmixiですが、モバイルに特化したSNSであるモバゲータウンがまたたくまに会員700万人を集めていることに焦燥を深めているようです。実際、mixi自体のトラフィックが、PCをモバイルが抜いたという現実があり、SNSの主戦場が完全にケータイにシフトしたことが明白になりました。逆にPCユーザーとの互換や利用サービスの統一を考えなくてはならないことが、mixiのモバイルサービスの開発速度を落とすことになりかねず、前述のMicrosoftと同じ矛盾に悩まされているように見えます。一時は失速したGREEもauとの協業が効き、モバイル上ではmixiに匹敵するトラフィックを稼いでいます。

米国の動きはというと、MySpaceとFacebookの戦いは、GoogleやMicrosoft、あるいはメディアビジネスの雄(MySpaceの親会社でもある)News Corpを巻き込んで、日本とはまた異なる展開を見せています。
米国でのSNSは、日本市場とは違い、まだモバイルではなくPCのWebが主戦場になっています。しかし、それが日本に比べて遅れているというのではなく、垂直型に深くなっているといえるのです。それはなにかというと、PCのWebをSNSが覆いかぶすように広がり、SNS上の仕様(API)で動作する各種アプリケーションの登場という、興味深い局面です。

たとえば、最初のWindowsは、MS-DOSというOSの上にかぶさるユーザーインターフェイスに過ぎなかったことと同じです。OSそのものはMS-DOSであり、WindowsというGUIを使ってOSを動かす、という(乱暴な言い方ですが)ものでした。同じように、OSからプラットフォームがWebにシフトした現在、Web上で各種のアプリケーションを動かそうとさまざまなベンチャーがサービスを開発してきたはずが、いまやSNSがWebとソフトの間に入り込み、あたかも初期のWindowsのような立場に立とうとしています。つまり、プラットフォームになろう、というインテンションが各SNSにあるわけです。

この動きは、GoogleやMicrosoftあるいはAmazonといった巨大ネット企業が狙う戦略とかぶります。そこで、GoogleはOpenSocialのようなグローバルSNS用APIを提唱し始めているし、MicrosoftはFacebookと広告出稿プラットフォームの分野で提携をしようとします。このプラットフォーム戦略は、サービスモデルが異なる数多くのネット業界のモンスター同士の仁義なき戦いへとつながっています。



■今回のポイント
年内いっぱいをかけて、2007年のWeb業界の総括をしていきます。
何が起きて、来年は何が起こるのか。考察していきましょう。


次回をお楽しみに!!

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