第31回 Web2.0的ビジネスの考察-2 | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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Web2.0とはなにか?

第31回 Web2.0的ビジネスの考察-2

前回からの続きとして、Web2.0時代のビジネスモデルについての考察をしていきます。Web2.0は、儲からないと考えることがナンセンスについて、理由を深掘りしていくことを書いていますが、今回もさらにディープに解説していきます。

解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ i-クリエイティブディレクター)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

Webとリアルの融合ビジネスの可能性

インターネット上のWWWサーバーをリアルビジネスにもっと活かしていく、という考え方こそ本来のWeb2.0の行く先であるといえるでしょう。Google MapsやiTunes Storeなど、利用価値のあるデータを持っている既存のWebサービスと接続することによって、機器側のデータを常に更新したり、逆に機器の利用状態をサーバー側に通信するような仕組みを成立することができれば、非常に面白いビジネスが生まれるはずです。実際、DVDで地図データを入れ替える代わりに、Google Mapsとデータ連携するカーナビが既に販売されていますし、街中を巡回しているタクシーにWebカメラを搭載して、無意識に市内の交通情報や犯罪発生を監視させるようなシステムも考案され、実験段階にあるようです。

トヨタをはじめとする自動車メーカーはIT、Webを活用したインターネット・カーとも呼べるハイテク自動車の実験に力を入れているのは周知の事実です。たとえば、渋滞情報をネット経由で、カーナビにリアルタイム情報として送り込むことができれば、それはドライバーにとって役立つだけではなく、未然に渋滞にはまることを各人が避けようとするので、交通状態全体が有機的に改善に向かおうとする意思を持つことになるのです。

また、ナイキのスニーカーにBluetoothの通信機能を具備させて、iPodを介してジョギングデータをネット上のサービス(Nike Plus)にアップさせるというサービスが既に人気を博しています。ネットとハードの絶妙なシンクロが、これまでにない素晴らしいサービスを生み出している好例です。

Nike+のサイト

家電2.0は実現するか?

電子機器でもっとも早く2.0化するのは、やはりケータイでしょう。海外の携帯電話市場では、スマートフォンと呼ばれる、ユーザーが好きなようにカスタマイズできるPCライクな端末が主流なっています。ブラックベリーなどが特に有名ですが、AppleのiPhoneの登場で、この市場に活気が生まれている状況です。

残念ながら日本国内では、ドコモやauなどの通信キャリアが仕様を決定し、携帯電話メーカーが自由な仕様で製品を作ることにかなりの制限があり、結果としてユーザーからすると自分好みの設定やソフトウェアをインストールすることができないのですが、ウィルコムのW-ZERO3や、NOKIA N61などがリリースされたことで、日本においても徐々にスマートフォンの市場が生まれつつあります。Web2.0が本来の方向性を保ち続けていけば、こうした障壁は徐々に破壊されていくはずですが、日本の特殊性がその動きを阻害しないことを祈るばかりです。

ケータイがさらに進化していくことによって、たとえば衣服につけたICタグが、ケータイ経由でネットに接続され、体温や体調の変化をかかりつけの病院のサーバーに記録し続けたりするようなことも実現可能ですし、ケータイのGPSとGoogle Mapsの組み合わせで、位置情報を相対的に管理しつづけることができれば、会社帰りに友人が偶然同じ電車に乗り合わせていることを、簡単に察知できるようなサービスもできるでしょう。

■今回のポイント

新しいネットワークと我々の社会行動の密接な連携は基礎技術としては現在でも十分実現可能です。あとは我々自身が、そういう理想的な環境をどのくらい強く望むかであり(どのくらいの経済規模が見込めるか)、企業や政府などがそれを実現する方向にいつ動くかによって、実現の時期は早められることでしょう。

想像できるものしか創造することはできません。夢物語と考えるのではなく、実現可能な未来として考えていきましょう。

次回をお楽しみに!!
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