
第21回 Web2.0的サービスと開発コストの関係
今回は、前回の続きとして、Web2.0時代におけるビジネスモデルの再構築を考えていきましょう。Webこそがプラットフォームであることを思考の立脚点として、解説していきます。
解説:小川 浩(フィードパス株式会社)
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[プロフィール]
お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、現在に至る。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。
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XMLによるデータ通信
Webでの情報通信は、HTTP(Hyper Text Transfer Protocol)によって行われます。ブラウザはこのHTTPの上位に乗るHTMLを利用者に認識できるように表示しています。WebサーバとWebブラウザの間ではHTTPによりすべてのデータがやり取りされるのです。
これは、Web1.0にWeb2.0もかわりありませんが、サーバー間の通信もHTTPの上で行うことが流行になっています。同時に、HTTPの上を流れるデータがHTMLばかりではなく、XMLデータも流れるようになってきているのです。Web1.0の時代はブラウザを介して人間に認識される情報をやり取りすることが主流でしたが、Web2.0の時代はソフトウェアが理解できる情報である、XMLのやり取りがメインになってくる可能性が高いのです。
サーバーサイドのアプリケーション
Webがプラットフォームであるということは、技術的にみれば、Web上にアプリケーションがありデータソースもそこにあるということ、つまり、ユーザーの手元ではなくサーバーサイドにアプリケーションが置かれているわけです。
アプリケーションがサーバーサイドにあることには、もちろんメリットとデメリットがあります。
サービスプロバイダー側から見た視点でのメリットとデメリットの対比
重要なポイントは、サーバーサイドにアプリがある以上、個々のユーザーにソフトウェアの配布が不要である点です。ということは、これはソフトウェア開発において段階的な機能リリースが可能となり、開発プロセスの短縮につながります。
その反面、当然ながらインターネット接続環境であるネットワークインフラ、アプリケーションを動作させるためにサーバコンピューターやサーバー運用などにオペレーションコストが発生し、そのコスト負担をサービスプロバイダーが行わなければいけません。
コンシューマ向けサービスはたいてい、ユーザートラフィックを増大させた後に、広告などによる収益を狙うケースが多く、ユーザー数の増加に対してサーバ及ぶネットワークインフラを増強させていく過程で、無収入で高い負担を強いられることになります。
Web2.0サービスの各種形態
つまり、われわれがWeb2.0的なサービスモデルを考案するときに、スケーラビリティを考えるのは当たり前として、どれだけの期間売上がない状態やコスト負担をしていかねばならないかを、十二分に考慮していかなくてはならないわけです。
開発陣と、ビジネスプロデューサーの綿密な打ち合わせにより、認識を同一にしておくことが非常に重要なことであるとお分かりいただけるでしょう。
■今回のポイント
サービスモデルが変われば開発モデルも変わるし、ビジネスプランそのものの関わり方が変わっていきます。変化の本質的な要素を十分理解し、それにフィットしていくことが肝要です。
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次回につづく