
第72回 2008年のネットトレンド-続・クラウドコンピューティング
前回に引き続き、クラウドコンピューティングに関する話題をとりあげていきます。いままでインターネット イコール コンピューティングではなく、ローカルで作ったデータをWebを通じてインターネットにアップするのが、ネットとコンピュータのつながり方でした。それが いまや、直接ネット上でデータを作成して、そのまま保存することが一般的になっており、つまりインターネット イコール コンピューティングとなったのです。
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[プロフィール] お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。 |
Webこそがプラットフォームから始まったプラットフォーム争奪戦
筆者が学生相手に十数回にわたり確認したところ、アウトルックやベッキーといったメールソフトを日常的に使っているユーザーはゼロです。では何を使ってい るかと言うと、彼らはGmailやYahooメールなどのWebメールを使っているわけです。モバイルにおいては常用できるスペックのWebメールが存在 していないし、各キャリアのメールを各メーカー別のプリインストールソフトを使うしかないので、まだまだWebがプラットフォームになることは難しいです が、PC上では既にパワーシフトは終わっています。
Webのプラットフォーム戦争は、さまざまな企業がさまざまな用語とアイデアを打ち出すことによって、今年劇的な展開をみせるでしょう。
Googleの試み
Appleがあくまで人間的な情感やライフスタイルに訴える戦略をとっているのに対し、Googleはアンドロイド(人造人間)というネーミング(もとも とそういう名前のベンチャーを買収した)からして冷たく、論理的であっても機械的な姿勢を崩さないところは非常に対照的です。
また、Web上では、検索エンジンの触手が届きづらいクローズドな世界であるSNSに対しても、複数SNS上で利用できるオープンなアプリケーション開発用のプラットフォーム「OpenSocial」を発表することで対抗しています。
Googleにとっては、検索エンジンこそがプラットフォーム、なのでしょうが、現時点ではモバイルインターネットとSNS、そして企業のイントラネットは、鎖国状態の世界であり、そこをこじあけないことには世界制覇ができないわけです。
SNSで急成長しているFacebookが発表したFacebook PlatformはFacebookという一つのSNSをプラットフォームとして、その上で動くアプリを作るための外部APIです。Facebook自身 は、自分たちの強みを、Facebookユーザーが織りなす人間関係(ソーシャルグラフ)と、そのソーシャルグラフを利用して構築されるアプリケーション とにあるとしており、知らぬ間に自分の交友関係自体が広告の対象になります。人間関係そのものをWeb上におこうという試みなわけです。 OpenSocialは、複数のSNSをまたがることで、突出した一つのSNSが巨大な閉鎖空間としてWeb上にかぶさることを防ごうとするGoogle の意思でしょう。
ネットベンチャー全体のムーブメント


Amazon Elastic Compute Cloud (Beta)
Amazon Flexible Payments Service (Beta)
Amazon Mechanical Turk (Beta)
Amazon SimpleDB (Beta)
Amazon Simple Storage Service
Amazon Simple Queue Service
Alexa Web Services
Web2.0の本質は、このクラウドコンピューティングにあります。この話はもう少し続きます。
次回をお楽しみに!!





