
第50回 Web2.0の、その次という意味でのWeb3.0 について
最近、Web3.0、ということを真剣に論じるひとが増えてきているようです。流行に乗りやすい日本だけの傾向かとも思いましたが、米国でも例外ではないようです。Web2.0 の、その先のWeb、という意味で、ここでも検証してみましょう。
解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ modiphi事業部エグゼクティブプロデューサー)
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[プロフィール]
お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。
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Web3.0をいま問う理由
筆者は、Web3.0をどう思うか、という質問をよく受けるのですが、これまでは以下のような答弁を繰り返してきました。
「Web2.0もまだまだ発展途上だから、それを論じるのは早い」
「敢えて言うなら人類全員、ネットに常時接続されている状態」
同時に、その実現には「それにはハード的な進化や社会制度の変革等が必要だからWeb業界だけの問題ではない」というコメントをしてきたのです。
ところが、人間というものはせっかちなもので、2.0がみえてからまだそれほどの時間がたってもいないのに、もう3.0に対する定義を急いでいます。そこで、筆者としてはやむなく、これまでのコンセプトに至るまでの過渡的なWebの在り方をまとめ、それを3.0として提示してみなければならないと思うようになっています。そこで、3つの面から3.0(と便宜上呼ぶべきWeb)を考察しましょう。
テクノロジー面
WebがHTMLによる情報のトラフィックであるとすれば、FeedはRSSによる情報のトラフィックです。思うに、WebはFeedの力を借りて進化するのでしょう。つまり、HTMLからRSS、ひいてはXMLの世界へと変わっていくはずです。それは、セマンティックWebに向かう道といってもいいでしょう。とはいえ、まずはRSSベースの世界、つまりFeedの時代が来るのではないでしょうか。つまり、HTML から RSSへのキーテクノロジーの移行、があるはずです。
トラフィック面
Web1.0の時代のトラフィックの起点はURL=ドメインでした。この時代のネットの覇者はYahoo!などのポータルであり、ブラウザをおさえたマイクロソフトです。Web2.0時代では、トラフィックの起点は検索に移ります。つまり、検索キーワード=クエリが現代のトラフィックの起点となります。そして、その次のWebでは、更新情報自体がトラフィックの起点になるでしょう。ユーザーは更新情報を収集する機能を欲し、それを理解しているポータル達もその機能を提供し始めています。それがFeedリーダーであり、iGoogleやMyYahoo!、Netvibesのようなパーソナライズドポータルたちなのです。つまり、1.0 から2.0への移行はドメイン起点から検索起点への変化であり、その先には検索から(Feedによる)通知への移行がおこるわけです。
ユーティリティ面
Web1.0ではWebの機能は「受信」と「検索」だったといえます。それがWeb2.0 ではBlogの力を借りて、「受信」「検索」「発信」「共有」の4要素となっています。同時に、Blogが更新情報の通知機能としてRSSを採用したことで、次の変化が起きるきっかけとなっています。現在のWeb、HTMLベースのWebに足りないのは時間の情報と、通知という要素であり、これをRSSが受け持っています。すなわち、通知については、HTMLではなくRSSに依存するようになっています。次のWeb=Webn3.0は、「通知」「受信」「検索」「発信」「共有」の機能です。2.0的モダンなWebサイトであれば、今後は必要要件として、RSSによる通知機能を持ち、当時にRSSを登録して購読させる機能を持つようになるでしょう。しかしながら、それもまた過渡的な現象に過ぎません。やがてはRSSによる通知は、フルコンテンツを持つようになり、リッチなメディアになっていきます。そうなると、RSSとHTMLの立場が逆転し主客転倒状態となります。つまりRSSが主体となる情報流通、Feedの時代が始まるのです。
まとめ
HTMLからRSSへ。
Web+Feed = 「通知」「受信」「検索」「発信」「共有」=Web3.0兵器の進化とインターネットビジネス

Web1.0から3.0への変遷
次回をお楽しみに!!