
第63回 Web2.0 EXPOにむけて - その3
いよいよWeb2.0Expoの開催が今週行なわれます。今回も、Web2.0に関する考察を深堀していきましょう。
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[プロフィール] お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレ ナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、 2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。 |
GoogleがOpenSocialを発表
ところが、アメリカでも日本でも、SNSが大きなトラフィックを稼ぐようになり、アメリカではMySpaceとFacebookが、日本ではmixiやモバゲータウンが、というように巨大なコミュニティがそれぞれ原則としてクローズドな世界を構築するようになっているという、ちょっとした矛盾が起きていたわけで、それぞれのコミュニティの中の情報は外部には漏れず、鎖国状態の列強がそれぞれの勢力伸長に躍起になるという状況でした

OpenSocialとは、Googleのサイトにあるコピーに集約されるように、「たくさんのサイトがあるけど、APIは共有しようよ(Many Sites, One API)」という姿勢であり、そのAPIそのものです。つまり、OpenSocialは、複数のSNSをまたがって情報を共有していくためのAPIなのです。現在、MySpaceやmixiが賛同していますが、Facebookは態度を保留しており、どういう方向に進むかはまだ分かりませんが、SNSという巨大なデータサイロ(データが蓄積されるけれど外部には流通していかない世界のこと)がAPIを通してハイパーリンクされるという道筋が示されたわけですから、期待は大きいといえるでしょう。
RSSフィード
もう一つ期待したいのは、RSSフィードの今後です。フィードは、コンテンツを配信するためのWebサービスの一つであり、SNSにもぜひフィードを吐き出し始めてもらいたいものです。フィードは、Webサイト同士のデータの相互利用を促進するだけではなく、データの出し手と受け手を直接結ぶ、非常にシンプルながら有効なテクノロジーです。
フィードリーダーの種類はRSS広告社の田中社長によると、現在1100種類を超えるようです。フィードリーダーはRSSを読むためのブラウザですが、主要なWebブラウザの種類はIE、Firefox、Safari、Operaなどの、せいぜい4つから5つ、それぞれのバージョンを入れても20種類というところです。種類が多い、ということは、単純にバラけている、つまり大衆に受入れられるデファクト的なサービスが生まれていないということであり、まだまだ一般に普及していないということです。フィードリーダーという受け手があって初めてRSSフィードは可読性のあるフォーマットと言えるわけですから、今の状況はいいことではないのです。
ただ、最近になってブラウザに標準搭載されたフィードリーダー機能を使う人も増えてきているし、いわゆるフィードリーダーではなく、パーソナライズドポータルと呼ばれる、MyYahoo!やiGoogleといった大手ポータルの個人ポータル機能を使って、RSSフィードがなんであるかを知らなくても記事コンテンツの購読をフィードを使って行なっている人が増えてきています。
現在のフィードリーダーの利用者はネット人口の15-20%といわれていますが、来年には少なくとも大手ポータルで会員アカウントを有しているユーザーのほとんどはRSSフィードの利用者となる可能性があるでしょう。
そうなれば、現在のフィードリーダーの種類の乱立、という状況も集約の方向に向かい、RSSフィードの利用方法や配信のフォーマットの統一にも弾みがつくかもしれません。
今後は、RSSフィードによる情報配信における表現力や運営の仕方が、メルマガやWebサイトの運営同様のノウハウになる可能性もあると思っています。

Web2.0EXPO開催はいよいよ今週です。決して安くはない、有料のカンファレンスですが、それだけの価値のある場です。
次回をお楽しみに!!





