第24回 クリエイティブコモンズ | デザインってオモシロイ -MdN Design Interactive-
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Web2.0とはなにか?

第24回 クリエイティブコモンズ

Web2.0の大きな特長の一つとなっているのは、オープンデータです。つまり、再加工な形で、共有されることを前提とした情報の発信が行なわれているわけで、発信者の権利をどのように守っていくか、あるいは制限していくかが大事なコンセプトになります。その基本的な考え方をクリエイティブコモンズと呼びます。

解説:小川 浩(株式会社サンブリッジ)

[プロフィール]

お がわ・ひろし●1996年、デル、ゲートウェイの代理店としてマレーシアにて日系企業及び在住邦人向けのPC通販ベンチャーを創業するなど、アントレプレナーとして活躍。その後日立製作所を経てサイボウズにジョイン。feedpathの基本設計を考案し、フィードパス株式会社のCOOに就任するが、2007年12月に退任。現在は㈱サンブリッジにて起業準備中。ブロガーとしてSpeed Feed、「Web2.0BOOK」「ビジネスブログブック」シリーズなどの著作がある。

クリエイティブコモンズ─権利関係を整理して、
Web上の知識の共有を促進

Webが成長し、一般消費者の参加が急増すると、新しい問題が表面化してきます。その一つが、Web上のコンテンツの権利関係(ライセンス)をどう整理していくか、ということです。Web上で情報を公開したり、オープンソースソフトウェアを公開する場合、引用や再利用を許諾したとしても、著作権は放棄されていないことが多いといえます。著作権を始めとする、さまざまな知的財産権が侵害されることを、どのように防いでいくかということと、その反対に過剰に権利を主張されることによって、自由な創作や情報の流通が阻害されていく可能性があります。

たとえば、動画共有サイトであるYouTubeでは、他人の著作権を侵害していると思われるような動画(たとえばテレビ番組や映画)が頻繁にアップロードされていることが問題視されており、著作者の権利をいかに守っていくかは懸案事項になっています。しかしながら、過剰に規制しようとすれば、表現の自由や創造的(クリエイティブ)な活動制限することになりかねないのです。

そもそも、どこまでが引用で、どこまでが無断借用なのかということを判断することは、正直難しいとしかいいようがありません。このような権利関係の整理方法として、最近話題になっているのがクリエイティブコモンズと呼ばれるコンセプトです。
 
 

レッシング教授が発案

クリエイティブコモンズとは、スタンフォード大学ロースクールのローレンス・レッシングを発起人として、Web上の公開コンテンツ、たとえば写真や動画、音楽、その他のテキストなどの、さまざまな著作物の権利侵害などの法的問題を回避する目的で結成されたプロジェクトです。知的財産権問題やインターネット関連の法律の専門家によって運営されています。

クリエイティブコモンズでは、著作者が作品をリリースする際に、それをユーザーが無料で利用したり、引用することができるように、ライセンスの文案を起案し、一般に公開しています。著作者の権利を守ると同時に、検索エンジンで探し出しやすく、かつ再加工しやすいようにするために、メタデータ(データのための簡易データ)のフォーマットをWebページに埋め込むことを提案しています。つまり、作品を利用する他のユーザーの利便性についても考慮しているのです。
 

クリエイティブコモンズの基本的な考え方

クリエイティブコモンズにおける著作権に対する考え方は、

(1)著作権を全て留保する-All Rights Resered
(2)著作権は放棄しないが、再利用や引用を認めるーSome Rights Reserved
以上の2つです。
 
クリエイティブコモンズでは、後者であるSome Rights
Reservedの考え方を重要視しており、いくつかのパターンに分類することによって、全世界のインターネットユーザーへの周知に努めています。
クリエイティブコモンズによれば、作品に対するライセンス形態は以下のように決定されることになります。

(1)作品の営利目的利用
許可する
許可しない
(2)作品の翻案・改変
許可する
条件付きで(他の人々が同じ条件で共有できる場合のみ)許可する
許可しない

以上の考え方を原則として、今後CGM(コンシューマー・ジェネレイテッドメディア)などのネットサービスの構築に努めていくことが重要になるでしょう。
クリエイティブコモンズの著作権トレードマーク
クリエイティブコモンズの著作権ロゴ

クリエイティブコモンズの著作権トレードマーク

クリエイティブコモンズのhp

■今回のポイント

情報の受信と発信が盛んになれば、当然引用や参照などの行為が発生します。著作権を無視することはできませんが、あまりに制限をきつくすると、情報の共有は絵に描いた餅です。そこで、適当なところで認識を合わせていくことが大事であり、それがクリエイティブコモンズの意義です。??
?
 
次回をお楽しみに!!
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