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体温は上がり気味? 下がり気味? 測定データをスマホに転送しグラフで推移をみられる電子体温計

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体温は上がり気味? 下がり気味? 測定データをスマホに転送しグラフで推移をみられる電子体温計~オムロンヘルスケア「MC-6800B」レビュー

2021年09月07日
TEXT:山口真弘(ITライター)

まだまだ収まりを見せないコロナ禍で、自身が感染した時のことを想定し、準備をしている人は多いのではないでしょうか。なかでも体温計は、家族全員が濃厚接触者になった場合など、共有するのが難しいため、個人ごとに調達しておいたほうが安心です。

もし今から新しく体温計を購入するのであれば、スマホに測定データを転送できる製品を選んでおくと、推移をグラフで見ることができ重宝します。今回はそんな機能を備えたオムロンの電子体温計「MC-6800B」を紹介します。
同社の「けんおんくん」ブランドの製品。脇に挟んで使う接触型の製品です

同社の「けんおんくん」ブランドの製品。脇に挟んで使う接触型の製品です

保管用のクリアケースが付属します。リチウム電池(CR1220)で駆動します

保管用のクリアケースが付属します。リチウム電池(CR1220)で駆動します

この製品は、測定した体温データをスマホに転送して、アプリおよびクラウドに保存しておける製品です。

体温の変化を継続して記録しておけば、より詳しく自分自身の体調を観察、判断できますが、わざわざ手動でメモを取るとなるとかなりの手間です。本製品は、測定を完了したあとスマホにかざすだけで体温データを転送し、専用アプリ「OMRON connect」に記録してくれます。

これらのデータは、履歴として表示できるのはもちろん、日や週、月単位でグラフで表示することもできますので、その間の体温の推移が一目瞭然になります。たまたまピンポイントで体温が高くても、長期的に見ると低下傾向であるといったことが、グラフを見ればすぐにわかるというわけです。
体温の表示画面。前回の測定値がメモリーされています

体温の表示画面。前回の測定値がメモリーされています

本体の端にあるボタンを押すことで測定が開始されます

本体の端にあるボタンを押すことで測定が開始されます

体温推移をグラフで確認できます。左右の間隔を調整できないのがややネック

体温推移をグラフで確認できます。左右の間隔を調整できないのがややネック

記録された体温データ。CSVファイルで書き出すことも可能です

記録された体温データ。CSVファイルで書き出すことも可能です

使い方は一般的な接触型の電子体温計と同じで、本体端のボタンを押して電源を入れた状態で脇に挟み、10秒前後待つだけです。音が鳴って取り出すと、体温が表示されていますので、スマホのアプリを起動し、画面の指定位置にかざすことによって、体温のデータがスマホに転送される仕組みです。

本製品がユニークなのは、体温データの転送方法です。スマホアプリを起動して指定の位置に体温計をかざすのですが、体温計からはこの時、電気回路のコイル鳴きに似た「ジージー」という音が聞こえます。実はこれはスマホのマイクを通じ、音波を使ってデータの転送を行っているのです。

自宅はともかく病院などでは、スマホを通信可能な状態にしておくことが望ましくない場合があります。本製品はこうした、スマホの通信機能が使えない場合でも、音波を使ってデータを転送できてしまいます。機内モードにしていても、まったく問題なく操作を完了させられます。
スマホへのデータ転送中は液晶画面に□マークがランダムに表示されます

スマホへのデータ転送中は液晶画面に□マークがランダムに表示されます

スマホの下部、マイクに近い位置に本体をかざすと音波でデータを転送します

スマホの下部、マイクに近い位置に本体をかざすと音波でデータを転送します

データの転送は、アプリを立ち上げて転送画面を表示し、体温計をかざすというプロセスを毎回経る必要があります。理想的なのは、体温の測定完了後に何もせずにデータが転送されることですが、本製品はどうしてもひと手間かかってしまいます。

また複数回一括での転送ができず、体温を測るたびに毎回転送しなくてはいけません。バッテリーを消費させないためか「測定完了から2分以内」という制限があるのも、少々困りものです。

それでも手動でデータを記録するのに比べると、はるかに手間はかかりませんし、グラフ表示が行えることは大きなメリットです。またCSVでの書き出しも行えますので、長期的に記録を残しておくのにも向いています。

また製品自体が2千円台で入手できるなど、一般的な体温計と比べても、そう高価でないのは大きなメリットです。本製品は測定のたびに転送先を切り替えて使えるため、家族それぞれがスマホを所有していれば共有することもできますが、この価格ならば家族1人1台を用意しても、大きな負担にはならないでしょう。

ひとつだけ気をつけたいのは、一般的な体温計に比べ、予測検温での値が若干高めに記録される傾向があることで、Amazonのレビューを見ても、そうした事例が数多く報告されています。筆者が試した限りでは最大0.3℃程度ですが、できれば使い始めるに当たり、別の体温計と測り比べて把握しておくことをおすすめします。
製品名:MC-6800B
実売価格:2,455円
発売元:オムロンヘルスケア
Amazon:https://www.amazon.co.jp/dp/B08Y599YPC/
[筆者プロフィール]
山口 真弘(やまぐち まさひろ)
ITライター。PC周辺機器メーカーやユーザビリティコンサルタントを経て現職。各種レビュー・ハウツー記事をWEBや雑誌に執筆。最近は専門であるPC周辺機器・アクセサリに加え電子書籍、スマートスピーカーが主な守備範囲。著書に『ScanSnap仕事便利帳』(ソフトバンククリエイティブ)『PDF+Acrobat ビジネス文書活用[ビジテク] 』(翔泳社)など。Twitter:@kizuki_jpn
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